第二十二話「測量と敷設ですわ、おほほほほ」
文明的なアプリシア海軍であったが、位置の把握は艦船に搭載された天測プログラムに頼っていた。
人力で六分儀を使っているのと原理は同じである。
「『空から位置を教えてくれる魔道衛星』が欲しいですわ」
「『極音速飛翔体』の話はきいていおりますのよ、その技術で空に魔道衛星くらい浮かべられるのではなくて?」
「あぁ…アレね。
その『飛翔体』、飛距離20キロなのですわ。
弁護士がポインター子爵に言ったのはハッタリでしたのよ…」
外の海がどうなっているのか、情報が乏しい。
一応、もらった海図と、コピーさせてもらった航海日誌はあるが、ケーブル敷設にあたっては設計ができない。
「帆船を測量船とケーブル敷設船に魔改造しますわ、おほほほほ」
「いやいや、うちの国の船でやってくれないか…」
ケーブル敷設と同時に、相手国の港付近のEEZ上に海上プラットフォームを建設、海底ケーブルの保守に利用することを承諾してもらった。
とはいえ、正しい地形がわからなければ行動には移せない。
やはり測量は不可欠である。
数ヶ月後、造船所で測量船とケーブル敷設船が進水した。
もらった海図をもとに、正確に測量しながら、並行してケーブルを敷設。
その敷設中のケーブルを利用して隣から測量データを王国本土へ送信。
測量結果をリアルタイム解析。
作成された海域データが逆に敷設船と測量船に送信されナビゲーションに反映。
海図を図りながら作って即活用するとんでもない方法が採用された。
その数ヶ月後、造船所では空母が進水した。
載せる飛行魔道具はまだ作っていなかった。
「深夜二時のテンションで発注してしまいましたの、おほほほほ」




