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異世界医療~転生した医師は異世界を救う~  作者: 天宮龍星
第1章 エルフの森
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Karte~3-1~ 拡張型心筋症および肝硬変に対する生体肝移植とオーバーラッピング術②

リーフィアの手術への準備をナイチンゲールのメンバーはテキパキと進めていた。





「それにしても、こっちに来て最初の患者クランケが拡張型心筋症と肝硬変のダブルって凄いですね」




オペ看を担当する瀧澤はそんな事を生体肝移植を担当する本山に話した。




「そうね。でも、投薬も的確にされてるし患者の容体はかなり安定してるわ。もしかしたら、オンビートで修哉君はやるかもしれないわね」




本山は、患者の容体を考えながら、瀧澤に話した。一方、器械操作を担当する遠藤は、リーファの診療所のスタッフのリファエルから





「遠藤先生、この器械は何でしょうか?大きな円盤みたいなのがついてるみたいですが・・・」





リファエルの問いに遠藤は




「これは人工心肺装置と言って、心臓手術を行う時に使われる心臓の代わりを務める器械だよ。」と答えた。





「心臓の代わりですか?」





「ああ、通常の心臓手術は、一度心臓を完全に止めてから手術をするのが一般的だ。だが、そうすると血液の循環が止まってしまうので手術の意味が無くなる。そこで、血液をこの人工心肺につないで血液を循環させて、心臓が止まっていても内臓に異常が出ないようにするのがこの器械ってわけ」





「心臓を止めなければ、手術は不可能なのですか?」

 





「心臓の状態によるなあ。あいつなら心臓を止めないで行う手術、いわゆるオンビート術を行うかもしれんが、そうすると難易度は一気に跳ね上がるので、あいつはどうするのか・・・」

そんな話をしていると、手術の段取りを済ませた本山が




「患者に負担を少しでも少なくするのが彼のやり方だから、久しぶりに彼の本気のオペ、見れるかもしれないわよ」



とクスリと笑いながら話した。

その後、まずは生体肝移植のドナーが手術室に流れ込んできた。





「先生、リーフィア様をよろしくお願いいします。」




ドナーとして肝臓を提供してくれた女性は真剣な顔で本山に話しかけた。






「心臓は神の手の異名を持つ修哉君が、肝臓は私が担当しますからまず問題はないでしょう。安心してください。麻酔導入始めるわよー」




そういうと、一緒に準備をしていたアスクレピオスが導入の準備を始めた。

アスクレピオスのことを聞いていた皆だったが、手術を共にするのが初めてだったメンバーは一瞬驚いたが・・・。





「いきますよー。ひとーつ・・・ふたーつ・・・みいーっつ・・・」




とアスクレピオスがカウントを始めた瞬間納得し気を引き締めた。

カウントしてる理由が分からないリーリエは、瀧澤にその理由を聞いた。




「麻酔の量は人の体重などによって千変万化。多すぎると人体に悪影響が出る恐れもありますし逆に少ないと手術途中で麻酔が切れて最悪の事態になることもありますからね。最も最適な麻酔量はアスクレピオスさんのようにゆっくりカウントして七つで落ちるのが最適ですが、かなりの高難易度です」





「よーっつ・・・いつーつ・・・むーっつ・・・ななーつ・・・落ちました」




二人の会話を他所にアスクレピオスは簡単に患者を7カウントで夢の中に落とした。

そのタイミングで修哉がリーファと共に手術室に入ってきた。


入室してきた修哉は、本山に




「楓さん、第一助手は?」




「いいえ、大丈夫よ。修哉君は心臓に専念して。・・・それではこれより、生体肝移植に伴う肝臓摘出術及び移植を行います。メス」




本山のコールと共に瀧澤からメスを渡され、これから始まる大手術が始まった。

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