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人は痛い思いをしないと学ばないのか  作者: 妖精さん


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第32話 11/15 四英雄その2

SIDE:燈九 判図(とうきゅう はんず)  S級探索者


俺たちがダンジョンボスを討伐してから9か月がたった。


討伐直後はマスコミ対応で手いっぱいだったな。


俺たち4人は『四英雄』としてあちこち引っ張りだこだ。


ニュース・CM・雑誌から果ては海外のメディアまで話題をかっさらったもんだ。


次はどの仕事になるかな…と考えていると、同じ四英雄であり俺の恋人でもある湊 未来(みなと みらい)がパソコンの前から話しかけてくる。


「ねえ、判図ー。今度増員される特装隊の結成式に呼ばれたんだけどどうする~?来年の2月だけど?」


「それは行くしかないな。母(・)の顔をつぶすわけにはいかないんでね。」


俺のマ(・)マ(・)、燈九 蓮宝(とうきゅう れんぽう)はこの国のトップ。それに対モンスター兵器を流してもらっている以上関係性をよくしておかねば。


それに俺がトップに立って特装隊を率いて海外遠征するって計画もある。総理大臣の息子が兵を率いて討伐。演出としてはできすぎているな。


これでまた俺たちの評判が上がるってもんだ。


「しっかし仕事のメール多いよな。これでもだいぶ絞ったんだろ?」


未来が操作しているパソコン画面を後ろから見る。


雑誌の連載コラム、特装隊募集のCMとポスター撮影、学園祭のゲスト?、芸能人結婚式のスピーチ?これ本当に絞ってる?


「なあ、未来。もう少し仕事選んでいこうか。学祭とか結婚式とかは違うだろ。」


「え~有名になったらこういうことしないといけないんじゃないの?」


「いやさすがにちょっと方向性がぶれていると思う。」


他の『四英雄』である市丸 究(いちまる きゅう)と木本 六(きもと りく)は最近別行動だ。


市丸は基本脳筋だからな。体育会系の仕事を割り振っている。テレビのスポーツ記録に挑戦とか。それこそ特装隊のポスターに使ってもらえればいいんじゃないかな。口を開くとぼろが出そうというかすでにバカがばれている。それでもなぜかお馬鹿キャラで人気が出ている。解せぬ。


木本に至ってはもっとひどい。口を開けば『愛』を語る変態だからな。基本的に人前に出せない。どう応用しても何も知らない人の前には出せない。変態性を知る研究員と一緒にデバフについて研究をする毎日だ。研究員も変態らしく意気投合している。もう俺は近づきたくない。


最近の依頼で多いのは犯罪者の捕獲だな。公金横領、詐欺、手足切り落とす傷害で有名な山本将太。空間転移の能力で警察から逃げ回っているらしい。とはいえ空間転移は実際にあるみたいだから対応策がないとどうにもならない。


今特装隊の対モンスター兵器を開発している部署で、この空間転移に対応することができないか研究中とのこと。この研究が完成するまでは対応できない。


他に大きな依頼としては海外の氾濫中のボス討伐が目立つ。しかし簡単に引き受けられない理由もあった。


ヨーロッパのヴラディオル国の真祖ヴァンパイア。ヴァンパイアと名前は付けられたが大きな蝙蝠といった形だ。大きさとしては15m、ただし周囲にはしもべがうろついている。ヴァンパイアの魅了と支配の力に対応できないと一瞬でヴァンパイアのしもべにされて終わる。


北欧のフェリアル国のシルバーウルフ・ブラッドコング・ゼノバード。周囲の環境を支配しているようで、コロシアムのようなところで戦うことになる。撤退ができなくなるらしい上に相手ボスは30m級3体だ。コロシアム内ではボスを倒しても復活するらしい。何か原因を探さないと倒せないようだ。


アフリカのボナル国のアンデットキング。こちらもヴァンパイアに系統は似ている。ダメージを受けると同時にゾンビ化の呪いを発症。呪いが完成するとアンデットキングのしもべにされてしまう。時間経過でどんどん呪いが進行するため、呪いを防ぐ対策を開発しなければならない。


北アメリカのバルゲル国に鎮座する巨神タイタン。こいつは40mクラスの巨体。歩くだけで地震が起こるほどだ。こいつは周囲に取り巻きはなくたった一匹で存在しているが、持っている剣を振るだけで周囲を火の海にする能力がある。近づいて攻撃するためには耐火性能を極めた防具が必要だろう。


南アメリカの大半の国を飲み込んだ魔樹ユグドラシル。森林の中心にそびえたつ30mの大木。厄介なのは本体よりも周囲の森林だ。森林全体がモンスターになっており、ユグドラシルに近づくためには敵の中を進まなければならない。ツタや木の根などいやらしい攻撃をしてくるし、捕まると生命力を吸われ続けて死ぬ。森を焼き払わないといけないレベルだ。


アジアからインドでは邪蛇咬牙。こいつは巨大な蛇だが、常に毒を吐き出し続けている。そのため周囲は毒で汚染されて人が住めない環境になっている。毒の影響でほかのモンスターは存在できないみたいだが、それは毒への対策をしないと戦うことすらできないということでもある。また、戦って勝ってもその土地に人が住めるようになるのかが分からない。


いずれも現時点で相手能力に対する策が見つからない。これでは一方的にやられて終わりだ。


でもそれは開発の連中が考えることだからな。現時点では対策なしでお祈り返信するだけだ。


とりあえず特装隊の結成式が3か月後。そしてそのあと海外遠征だな。忙しくなるぞ。



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その頃、魔石鑑定が全部終わって仕事をやりきった笑顔の鑑定係の皆さんが…笑顔にはなれないか。1日1人1立方メートルやれば1年で学校の体育館くらいの容積が飛ぶから残りは見えてそうですが。 ドラ息子まじで…
討伐証明も無くSランクとは、随分安い看板ですね。 コネ英雄のメッキが剥がれるのが先か、山本氏と愉快なペット達の海外無双ツアーが先か・・・ メンツ丸潰れと言う結果は同じでしょうけどねw 部隊拡大で魔石枯…
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