↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人は痛い思いをしないと学ばないのか  作者: 妖精さん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/23

第2話 2/10 ダンジョン

どうも、絶賛証人喚問中の山本です。


ぶっちゃけ証人喚問の結果がどうなろうとあまり意味はないんだよな。


有罪になろうが刑務所に入ろうが、多分俺の力を抑え込める探索者はいないだろうし。


一応発言はしておこう。


「国内のS級とA級のダンジョンの間引きをした報酬として年間一億円もらっていました。」


おーおーエスカレート議員様がすごい勢いで手を挙げて発言許可求めてるよ。




押し入れダンジョンにだけこもっていたから、ほかのダンジョンなんかほとんど行かなかった。多分10回も行ってないんじゃないかな。


押し入れダンジョンとほかのダンジョンの違いを確認するためだけに行ってたから、たいして探索もせずに帰っていたっけ。


そこでわかった押し入れダンジョンとほかのダンジョンの違いとしては、一層目が明らかに異なることだ。


通常のダンジョンでは一層目は入り口から50m程度はフラットな床以外何もなく、それから先ではモンスターがわいてくるとのこと。大体のダンジョンは一層目だと体長25cm程度のモンスターが出てきていた。牙付きウサギやアルマジロもどきはともかく、蜘蛛やバッタみたいな昆虫系は大きさも相まって気持ち悪くてつらかった。


押し入れダンジョンの一層目はアイテム保管庫・テイムモンスターの待機場所・休憩のできる安全地帯といった場所だった。なぜかモンスターは全く出現しない。死に戻りや脱出用アイテムを使用した時にもこの一層目に戻ってくる。アイテムが増えるたびに保管庫は広がっていくし、テイムモンスターが増えるごとに寝床が増える謎仕様だった。ほかにも回復アイテムなどが売っている自動販売機があったり、不用品をダンジョン内通貨に換金できる箱があったり、ダンジョン内通貨を入れてレバーを回すとアイテムの入ったカプセルの出てくる機械が置いてあったり、<<装備なし、アイテムなし、一人限定!>>と書かれた立札のある井戸があったりと、『ダンジョンとは何か』と考えさせられるものも並んでいた。本当に不思議なダンジョンだ。


他にも一般的なダンジョンでは内部のモンスターが増えると氾濫を引き起こすが、押し入れダンジョンは365日のうちにダンジョンに入れば氾濫しないことも大きい。


死に戻りを繰り返しながらダンジョンに慣れていき、脱出用アイテムを見つけたころからはアイテム収集や装備品の確保もできるようになった。力や速さなども上がっていったと思う。多分経験値といった概念があると思われる。ステータスとかレベルが分かる機能が欲しい。


あとはモンスターをテイムした時に大きく能力が増えた。どうやらテイムモンスターからは力などがある程度共有されるようだ。テイムモンスターが増えたことでより一層力が強くなってきた気がしていた。多分テイムモンスターの倒した経験値的なものをもらえている気がする。押し入れダンジョンさん、本当にステータスわかる機能を実装してくれませんか。


押し入れダンジョンではテイムモンスターを一匹づつしか連れていくことができなかった。はじめはまんべんなく育てていたが徐々に俺の力と釣り合わなくなってしまった。俺もテイムモンスターも力を100と仮定して、テイムモンスターの力を10%共有したとすると、10匹もテイムモンスターがいれば俺の力は10%×10匹で100%上昇することになる。倍の力の差がついてしまうことになるわけだ。あくまでも10%は仮定なので、本当にステータスわかる機能を(以下略)


なので能力が追い付かないテイムモンスターが浮いてしまっていた。そんな折S級ダンジョンの氾濫範囲が拡大しているとニュースを聞いて、『ダンジョン外の氾濫でテイムモンスター解き放っておけばモンスターは減るし経験値も稼げて一石二鳥なんだけどな。』なんて思って試したら本当に押し入れダンジョンからテイムモンスター出せた。マジか。


てなことでS級ダンジョン・A級ダンジョン合計9か所にテイムモンスターを派遣してみたところ、見事全部のダンジョン氾濫を制圧できた。うちの子強い。


どうやら押し入れダンジョン以外で経験値を獲得すると俺には還元されない様子。テイムモンスターは強くなっているのに俺は強くなった感じはしない。距離があるからかな。でもこれで俺との力の差が縮まるといいな、なんて当時は思っていた。


ダンジョン防衛大臣にダンジョン氾濫制圧を伝えたところ、『氾濫を防ぐためダンジョンの間引きも行ってほしい』といわれたのでテイムモンスターをダンジョン内に常駐させることを提案。今ではダンジョンボスと勘違いされたテイムモンスターが各地のダンジョンで間引きを行っている。さすがに全員30m超える巨体に成長するとは思わなかったよ。縮小化はできるみたいだから時折ダンジョン抜け出て押し入れダンジョンに帰ってきているみたいだし。やっぱり生まれ故郷は居心地がいいみたい。テイムモンスターはローテーションしながらダンジョンの間引きしているから、世間にはダンジョンボスがコロコロ変わるランダムダンジョン扱いされているみたいだ。


これが12年前だから、裏を返せば12年間テイムモンスターは成長し続けているんだよね。俺との力の差が縮まるどころか逆に突き放されているんだが。外で身に着けた力は俺に還元されないみたいだし。俺は一日一回しかダンジョンに挑戦できないのに。テイムモンスターが反逆したらあっという間にやられるね。今のところなついてくれているからいいんだけど。




そんなわけでいざとなったらテイムモンスター呼んで暴れれば終了な状態なので、余裕で証人喚問に参加しているってわけ。


権力を振りかざしても圧倒的な暴力を確保しているから心にゆとりが持てているんだ。


さて、お次はなにかな。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。