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「さ、他人もいなくなったし…練習を始めましょ」
先輩は笑顔のような表情を浮かべて言った。
先輩は携帯をチョチョンとイジり、音楽を再生する手前の画面にした。
「聞くよ?君達は合唱の曲、一度でも聞いた?歌った?」
「俺は最初の45秒まで聴きました。そのあとはアニソン聞きたくなったので聴いてません。」
「僕は歌詞ありならある程度は歌えます。ただ、一部怪しいです」
「自分は毎晩寝る前にひたすら流しています。ていうか、睡眠学習?」
「ウチは一番だけなら伴走だけで歌えます。」
「ある程度までは知っているんだね。よかった」
ピロリン。
先輩のスマホが鳴った。
「あぁ…星茶葉からか。」
「なんて書いてあるんです?」
「『今快○おるんやが高校生の陽キャうるさい助けて。10分くらい騒ぎおって、学生証ないからって入学式の写真を店員さんに出してて、それで学割効かせろと?ホンマ無理すぎるわ。勉強の邪魔すぎる。とりま13時なったらフルフラットで映画見るわ。金髪の親子もうるさいな。小3にスマホもたせるなよ親もう少し見てろよ。その形相は多分金のない貧乏野郎(偏見)やろホンマめんどくせえなコイツラ消せる能力者とかいる?』だって」
「愚痴だなぁ」
「まあ、あの子口調は人間年齢相応くらいにはしているからね。」
「そうなんですね。ところで、何歳くらいに設定しているので?」
「15〜16くらい?」
「そうなんですね〜」
「まあいいや。歌いましょ」
携帯からピアノの音が流れる。
2分後。
「うん。聴いて思ったことを言うね。
時雨、貴様は歌詞を覚えろ。話はそこからだ。
翼ちゃん、歌声が高すぎてハモれてない。地声より少し高いくらいの低い声にして。
海月、お前も高すぎる。いっそアルトキーになっちまえ。
空、上出来だ。このまま精進たまへ」
この後、各々練習をした。
俺はひたすらガイド付きの音源で歌詞を見ながら練習、翼と海月は先輩にキーを厳しくチェックされながら練習、空は出してもらったオレンジジュースを飲みながらピアノ音源で練習。
正直言って、先輩がかなりスパルタで怖い。
目つきも完全に鋭くなっている。
少し疲れてきたとき、12時のチャイムがなった。
「あら、もう12時!?モックでもデリバリーする?何食べたい?」
「いいんですか?じゃあ僕サムライモックとポテトにオレンジジュースで」
「Okok.ほかの皆もじゃんじゃん言って」
「俺ダブチにスムージーで」
「ウチはフィレオにアップルパイ、メロンソーダで」
「自分はダブチ単品とてりやき単品の野菜ジュースで」
「了解。頼んどいた。」
3分後、無事にデリバリーの人が来た。
先輩が床にハンバーガーを並べていく。
並べ終わると冷蔵庫からケチャップと辛子マヨネーズと小皿を取り出した。
「自由にして」
ポテトを頼んだ翼は辛子マヨネーズとケチャップを小皿に4:6で出し、混ぜて食べている。
本人曰く、これじゃないと食べられないとか。
そのまま30分ほど、ハンバーガーを食べた。
今はインフルエンザが大流行しているので黙食である。
食べ終わったらそのまま解散した。
解散したのは午後1時。
どうやら元々この時間までと翼と先輩は約束していたらしい。
それに、どうやら先輩もやらなくてはいけないことがあるとか。
俺ら4人は少し電車に乗って、ショピングセンターへ言った。
ゲーセンに行くのだ。
翼と俺はダンスシミュレーションゲームをひたすらやり、海月は和太鼓リズムゲームをし、空はメダルゲームをひたすらやった。
それは18時まで続いた。
そこからはショピングセンターを出て、駅へ。駅から徒歩1分くらい。なんて便利。
電車に揺られて5〜10分、俺と海月と空は味噌塚梅雨行駅で降りた。
ちなみに翼は2駅先の猫ヶ谷駅で降りるとのこと。本人曰く毎日片道3km近く歩くのは大変だとか。
ともあれ、1日は終わった。
運動会も合唱祭も実を言うと俺は大嫌いだ。
馬鹿ははしゃぎ、騒ぐから。
1部の陽キャ集団は真面目にやるのダセェとサボり、真面目にやってる奴でも全員が運動できるとは限らない。
それに負けたら悔しいし。
運動会も合唱祭も無くなればいいのにな。




