Apple-core sign 後編
今回長文
公園まではさほど遠くは無い。
2分くらい歩く。
にしても思った。
「ここ、住宅街のド真ん中なんですけど…能力使っても平気なんですかね?」
「うゥ゙ん…寺乗がそこら辺なんとかしてくれるといいけれど…ちょっと聞いてみるね」
先輩は左のコメカミに手を当てて何か口をパクパクパクリンチョしている。
「大丈夫。寺乗が能力見えないようにしているって。普通に遊んでいるみたいにしているって」
さすが寺乗さん。けど長○の方が僕は好きだな。なんとなく
公園につくと、周りの空間が一瞬歪んだ。
寺乗の能力の影響か?ハーフの自分とは恐らく比べ物にならない程強いのだろう。
僕たちは公園の隅っこの方に歩いた。
………ツーンとした風が吹いた。
目の前には、僕にとって見覚えのある人物だった。
長いサイドテールにリボン。例えるなら亞○ネルにリボンをつけたようなものか?
越境した僕とは制服が違う。
僕の学校の制服は赤いセーラー服に赤いネクタイ、赤い短パン。
奴の着ている制服は、本来僕が着るはずだったものかもしれない。
白いYシャツに青いネクタイ。とてもおしゃれな奴には似合っている。
ただ、奴も変わってしまった。
僕と同じように髪色が変化してしまってした。
美しいラベンダー色に。
奴の名は間宮翡翠。
僕の幼馴染。
「ねぇ翼ちゃん。この人知り合い?」
「知り合いも何も近所の幼馴染です先輩。まさか同類とは思いませんでした」
奴…翡翠は口を開いた。
「ちゃんともう一人連れてきたか…友達できてよかったな。」
「え、僕先輩と友達だったの?まぁいいや。お前も連れてきたのか?」
「勿論だとも。………来るが良い!」
指を鳴らした。いや、正確に言えば指を鳴らそうとしてもあんまり鳴っていなかった。
…少し空間が歪んだ。
誰かがスタッと着地をした。
其奴はアプリコット色の髪を持っていた。
蜂蜜金色の目を持っていた。
猫耳ツインテールの奴もまた、見覚えのあるやつだった。
制服も翡翠とも僕とも違う。グレーのシャツに黒いネクタイ。
市立中学の制服である。
其奴の名は千島苹果。
其奴もまた幼馴染である。
其奴も口を開いた
「翡翠に脅されて来ました。来ないとお前のpi○ivの履歴親に送りつけるぞって言われて…送られたらボク…ボク……!!」
「Oh…同情するよ苹果。あーかわいそう あーかわいそう!」
「翼ちゃん。この二人誰?」
「サイドテール野郎が翡翠、ツインテ娘(娘もクソも超能力者は無性別だがな)が苹果」
「おケマルthanks」
「おう翼。この赤いの、名前は?」
「この人は永見永遠先輩。いい人」
「ふーん。まぁいい。決闘を始めよう。ルールを言え。苹果。」
「ルール。
ベンチ上の屋根の上で戦う。
屋根の上から吹っ飛ばされる、落とされる、落ちたら負け。復活はナシ。」
「スマ○ラじゃねえか」
「ぁまいいか。やろうでないか」
3
2
1
GO!
僕は強く念じた。ちっちゃい、スターダストを沢山降らせる。奴らの元へ。
………嫌な予感がする。ピョンと飛び跳ねた。
………リボンだ。真っ赤な。
そのリボンは翡翠から伸びていた。
翡翠は今度は永見先輩にリボンを伸ばした。
先輩は手で振り払い、使い魔の蝶を召喚した。
しかし、先輩の左手は動きを制限させられてしまった。
リボンで固められたのだ。
先輩は右手や足、目線で蝶に指示を出している。
声に出している訳では無いが、そう心のなかで言っていた。
先輩の様子を見ていて、余所見をしていたせいだろう。
後ろの気配に気づかなかった。
後ろには包丁を持った苹果がいた。
いや、厳密に言えば空間の裂け目だ。
苹果を中心に空間の裂け目ができていたのだ。
苹果は裂け目から出た。
動きはマリオネットのよう。
ふらふらしながら包丁を何度も振りかざしてくる。
フラ、
ふらぁ
ブラァァ
何度も何度も避けた。
そして、避けた先には翡翠と先輩がいた。
僕は避けたときに思い切りタックルをしてしまった。2人は奈落の底…つまり地上に追放された。
残りは苹果だけ。
僕は念じた。流れ星よ…振ってきておくれと。
流れ星は振ってきた。沢山。
放射状の線を描きながらたっくさん。
苹果は避けようとしたがたちくらんだ。
僕はそんな苹果にタックルをした。
目を見開いている驚いている苹果は奈落の底へと落ちた。
僕と共に。
うん。タックルするときうっかり僕も一緒に落ちてしまったのだ。
奈落の底…地上までは2mほどある。
苹果を下敷きにして落ちた。
気がつくと、先輩がコーラを4人分かってきてくれた。
先輩はベンチに座ってコッチを見た。
隣には翡翠もいる。
ここに来なさい…そう言ってる風に感じた。
僕と苹果は先輩達の元へ来た。
僕は先輩と翡翠の間に座り、コーラを受け取る。
先輩は言った。
「苹果ちゃんと翡翠ちゃんかな?なんで決闘なんて言ったの?」
翡翠は言う。
「僕と翼。幼稚園はいる前からの幼馴染なんです。けど、翼は囲碁を極めたいと梅雨味噌中に行ってしまった。翡翠も受験して市立味噌煮行っちゃったし…残った僕は治安の悪い速醸味噌中…寂しくなって…」
「そっか。じゃあしょうがないね。ついでに俺と友達になってよ。あと君の能力は何ナノ?」
「はい、よろこんで。僕の能力はリボンで敵を拘束する能力です。苹果のは異空を越えてワープする能力です。」
いつの間にか、翡翠と先輩は仲良くなっていた。
僕は苹果の方を見た。
コーラをチピチピ飲んでいる。
「大丈夫?」
「大丈夫だよ。ありがとう」
「親にpi○ivの履歴送られなくてよかったね」
「うん。送るものなら八つ裂きにするよ。」
「そっか。やったら肉片は頂戴ね。煮込んで食べるから」
「了解」
そこから4人で沢山語った。
モズや海月、空のことも話したし寺乗についても話した。
聞いたら苹果の学校にも超能力者がいるかもしれないとのことだ。
いつか見つけられるといいな。
ふと、時刻を見た。もうすぐ17時だ。
先輩はスーパーで別れて、僕たちは帰った。
小学生の時を思い出す。
懐かしや。
あの頃みたいに、呑気で幸せが一生続くと思ったまま行きていきたかったなぁ。




