34.新拠点
船は見つけた、鍵も見つけた。
だけど動かせるわけじゃない。
鍵穴に刺さる鍵もわかったけれど、回してみたけれどうんともすんとも言わなかった。
壊れてるのかと思って取説を見てみたら、回しただけじゃエンジンはかからないらしい。
ともかく、まずは生活環境を何とかしようって気になってくる。
さらに言えば、この船私が住んでたワンルームより部屋がでかい。
もし動くなら家に置いてきたもの全部持ってこれるんじゃない?
私は周辺を探索しながら食料をかき集め、生活用品をかき集め、事務所をトイレや食事場代わりにしながら活動を開始する。
15時ぐらいからは船の勉強。
取説を確認して動かし方を覚えていくことにする。
それと、もう一つ移動手段をゲットした。
軽トラック。
事務所に鍵があり、裏手に止めてあった二台付きの車。
免許?もってない。 でもそんなの関係ない。
車の動かし方はネットで調べたもん。
警察がいるわけでもないし乗り回してもダイジョブ。捕まらない。
それに泥棒はこれが初めてじゃないし、なんなら船盗もうとしてるし。
ただこの軽トラックのおかげで移動速度は圧倒的に早くなった。
道に若干迷いながらも来た道を戻る形で一度家に戻り、確保してた物資を全部荷台に乗せていく。
ノートPCも救出。
置いていくのはシステムベッドぐらい。
ほかのものは全部詰め込んだ。
意外と1回の運転で全部持って帰ってこれたので、その後は周辺を探索して安全だとわかったホームセンターとかに乗りつけて食糧とか積み込んで移動するってのを繰り返した。
船の説明書を読むにつれ燃料についても書かれていて、マリーナの中に給油するための車が見つかった。なんかちっちゃいタンクローリーみたいな軽トラ。
これも取り扱い方が事務所の中に説明書があって何とか動かせた。
エンジンをかけてみたり、いろんなメーターを実際に見てみたり、給油してみたり、水タンクに水を補充してみたり、1日2~3個ずつ確実にいろいろ調べ、そして探索して食料を集めていく。
そして2週間が過ぎたころ、とりあえず取説に一通り目を通し、普通にエンジンをかけ、シンクからはお湯が出るようになり、無事にシャワーも浴びられて、ふかふかのすごい広いベッドで眠れるようになった。
食料の問題が無ければここで過ごせばいいんじゃない?ってぐらい快適。
ネットは使えないけれど、電気もお湯もある。洗濯機も小さいのを持ってきて据え付けちゃった。
水の補給だけは気を付けないといけないけれど、それでも全然不自由ない拠点を手に入れてしまった。




