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4801サオンとの学園生活追記ヴァンパイアI love you  作者: 女郎花
第1章

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ヴァンパイアを追いかけろ(4)棹音視点

棹音は、もと人間だ。しかし妹に血を吸われてヴァンパイアになってしまった。


かわいがっていた妹に突然血を吸われたときはショックだった。


でも今は受け入れている。立ち直りもしている。


俺はヴァンパイアになることを望んでいない。というよりも人間でありたいし、健全な人間生活を送りたい。

俺はコンツェルンの御曹司なのだ。未来があるのだ。だが、周期が襲ってくると、血を吸いたくなる。付き合ったことがない女性の血を。血を吸わないと、苦しくなる。死ぬほどの苦しみが襲ってくる。

今回もそうだった。

血を吸えば時とともに、その者もヴァンパイアにさせてしまう。

それがわかっているから、尚更苦しい。だからできれば我慢したい。

でもそうすれば、死が待っている。

生き延びる方法は三つ。


血を吸わずに死ぬか。

血を吸うか。

もしくは、ネオ・ヴァンパイアを倒すか。・・・最後の方法は未だ果たせずにいる。


そして。・・・先日、遂に俺は彼女の血を吸ってしまった。

大好きなクラスメートの血を。そう好きな人ができてしまった。ヴァンパイアとは酷な生き物だ。より良い血を求める。感情にはあらがえない。





ある日、妹の返事がないので、おかしいと思い、部屋に入ったら妹が倒れていた。


「『紗綾さあや』!しっかりしろ紗綾。おい。紗綾」

「あ、お兄ちゃん、ごめんね。心配かけて。私、実はヴァンパイアなの」

「そ、そんな。なんで。いったいなんで?」

「黙っててごめんなさい。信じてもらえないと思ったし。大好きなお兄ちゃんにこんな話したくなかったの」

「そんなこと、そんなこと・・・」

「でももう限界。人様に迷惑かけたくないの。誰かの血を吸って生き延びるなんて選択 私したくないの」


そう言って意識を失いかけた紗綾に俺は言った。


「だったら俺の血を吸え。俺の血で生き延びろ。お前がいない世界なんて俺は耐えられない」


抱き締めた紗綾に血を吸われた。


「クッ、ガ、アッ」

「お兄ちゃん。ありがとう。お兄ちゃんの血、とってもおいしい。フフフ。フフハッ。フフハハハハー」





そうして俺は、ヴァンパイアになった。紗綾も生きている。





「お兄ちゃん難しそうな顔して大丈夫?」

「ああ。お前はなにも心配しなくていいんだよ」


いい子いい子してあげた。


「お兄ちゃん。今日ビーフシチューだよ。いっぱい食べてね」

「ああ。愉しみにしてる」


ドアが、バタンとしまった。天使の笑顔が消えた。


今の俺は、妹の血を吸っても行き長らえられない。

それは逆に言えば、妹の血を吸っても極上とは思えない。

妹に対する感情はLoveではない。Likeなのだ。



何がビーフシチューだ。そんなもの気休めでしかない。

チキショー。紗綾はとても料理の上手な女の子だった。彼女の作る料理で食卓はいつも華やかに彩られていたのに。


いったいどうしてこんなことに。

全てが奪われてしまった。



「許せない。紗綾の血を吸ったヴァンパイア。俺たちの生活をメチャクチャにしやがって」


許せない。絶対に許せない!


棹音は、そう、強く念じる。

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