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豚汁というか肉の煮込み



 俺が思うに、豚汁には2種類ある。

 一つは、一般的な具だくさんで野菜を美味しく食べれる豚汁。

 これも旨い。

 汁としても良いしもはや副菜とも言える。

 健康的で、豚肉を使っているのに罪悪感のケアも出来て大変結構。

 

 しかし今回紹介するのは第2の豚汁だ。

 ある日、俺は面白い店に連れて行ってもらった。

 午前中だけ開店している早朝だけやっている店だ。

 なんと10時そこそこには閉まる、労働者の朝食や夜職のお姉さんのための店だ。

 名物である豚汁と山盛りの白飯をいただいた。

 一口含んでビビっと思った事。

 「これボタン鍋やな」

 ボタン鍋と言うのは、もしかしたら関西だけの言い方かも知れないが、ようするに猪鍋である。

 赤味噌が効いた汁である事、もう一つ、非常に熱かったのが要点だ。

 ボタン汁は赤味噌仕立てである。

 そしてイノシシは非常に脂が多い。

 この脂身が美味しい訳だが、脂が多いと汁の表面に脂の層が出来て熱が逃げない。

 激アツの汁になる訳だ。

 そして、こうも思った訳だ。

「真似出来そうだな」、と。

 そして思いつきで作ったら、なかなかの完成度のものが出来てしまった。


 レシピの要点は3つ。

 ①とにかく、脂の多い豚肉を大量に使う。寸胴に仕込むつもりで作る事。

 ②野菜は少なく

 ③赤味噌を使う

 ④場合によってはラードを入れる


 ①から行こう。

 ようするに大鍋料理である。

 大量の汁を一度に仕込み、従って肉を大量に一度に煮るから旨いし、脂も沢山出る訳だ。

 もしかしたら昆布出汁程度引いているかもしれないが、鰹出汁の風味は欠片もしなかった。

 ので俺は昆布出汁を使った。

 が、いっそのこと化学調味料でも良い。

 ようするにグルタミンとイノシン酸をかけ合わせたい訳だ。

 若いお兄さん方はそちらのほうがジャンキーでヨロシイかもしれない。

 元々お上品な料理ではないのでね。


 ②野菜は少なめにしよう

 主に肉の味で決める料理なので、野菜が多すぎると味がボヤける。

 水分に大して肉が最低同量程度にしたい。

 この場合野菜は当然水分と見なす。

 なので野菜少なめ。

 本家だと肉と玉ねぎのみだった。(しかし2回め行くと大根とニンジン少々だった。ブレブレやがな。)

 俺は玉ねぎの甘さが強くてイヤなので、大根の薄切りを少々。

 この時、当然、大根を水から煮る訳だが、大根を煮た汁から豚汁を作ると少々甘いので、最後に味の調整をする事。

 それを厭うならば大根の煮汁は使わない事。

 

 ③当然赤味噌はマスト。

 しかし赤味噌だけで味をつけているとも思えない。

 赤味噌、高いからね。

 麦・米味噌である程度味をつけてから赤味噌で調整してやる。

 脂が多いので必然、少し濃いめの味付け。


 ④これは仕込んだ量、肉の量によっては要らないかと思うが、なんにせよ汁に脂が張る程度欲しい訳だ。

 なので、最後の最後で鍋の様子を見つつラードを入れてやる。


 これでジャンキーな、豚汁というか肉汁というか、が完成。

 デカい器にこれでもかと肉を盛って山盛りの白飯と食べるのだ。

 爽やかな漬物があればベネ。

 一度お試しあれ。

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