第7話
秋穂ちゃん過去・・・
ちょっと暗いです・・・
お気をつけください
あれはいつの頃だっただろうか。
自分を蝕んでいる過去は、もう遠い昔のことなのかそうではないのかさえ秋穂には区別がつかない。
素直で明るく太陽のような美晴と正反対の自分、当然のごとく周囲の人間は皆、私ではなく妹を可愛がった。
あの頃の秋穂の世界は両親と妹だけという小さな小さな世界だった。
けれど、それも些細なきっかけでもろく崩れ去ってしまった。
「秋ちゃん、帰ろう」
「そうね」
それは高校二年の春、桜の花が散り始めた頃のことだった。
県内でもそれなりに有名な進学校に通っていた秋穂と美晴は校内では仲の良い姉妹として知られていた。
「美晴!なんか男子が呼んでるよ」
「えー、秋穂ちゃん代わりに行ってよ」
「嫌よ」
どうせまた、いつもの通り告白だろう。
だとしたら自分が行くのはお門違いもいいところだ。
「待っててくれる?」
「分かった」
教室を出て行く美晴の背中を見送ると秋穂は小さくため息を零した。
放課後、生徒がほとんど帰ったとは言ってもまだ、部活などで校内に残っている生徒は少なくない。
教室で一人、美晴を待っていると、
「あれ、美晴ちゃん?ひとり?」
鏡のようにそっくりなためか、秋穂と美晴を間違えた男子が声を掛けてきた。
秋穂はうんざり、という風に息を吐く。
「すいません、私は美晴ではありません」
言うと、間違えたのが恥ずかしかったのか、男子は逃げるように教室を後にした。
「ただいまぁ」
元気よく美晴が教室の扉を開け入ってきた。
秋穂は無表情になっていた顔に無理やり笑顔を貼り付ける。
「帰るよ」
「もう、冷たい」
「・・・」
なんて事のない日常だった。
今日あった他愛の無い話をしながら、二人で校門を出ようとしたときだった。
突然、急ブレーキの音と共に車が突っ込んできた。
車の正面の位置にいた美晴は車と衝突し、大怪我をおった。
秋穂も手首の骨を折るなど数箇所に怪我を負ったが、そこまでではなかった。
しばらくして事故のことを聞いた両親が病院に来たときには美晴は手術を終え、一命は取り留めたが、体に数箇所傷が残ってしまうとのことだった。
「美晴・・・美晴・・・」
母は泣きながら美晴の手をにぎり、父はそんな母を慰めるように肩に手を置いた。
大丈夫だよ、という思いで秋穂もまた母の肩に置こうとしたがその手は母によって振り払われた。
「・・・」
たぶん、無意識の行動だったのだろう、否、無意識の行動だったからこそ秋穂は気づいてしまった。
同じように愛されていたわけではない。
両親が愛しているのもやはり、美晴なのだと。
いや、気づかないふりをしていただけでもう、ずいぶん前から知っていたことだ。
ただ、気づきたくなかった。秋穂自身の心の平穏を保つためにも気づかないふりをしていることが一番だと思っていた。
それからというもの手を払ったことに負い目を感じてなのか母は秋穂と接することを避けるようになり、会話も申し訳程度に交わすほどになってしまった。
息苦しかった。
家族のはずなのに、母からは避けられ、父は何も言わない。
まるで、自分はいらないと言われているようで、秋穂は耐えたれなかった。
そうして秋穂は大学進学と同時に家を出た。
あれから、もう十年、連絡をとってもいなければ、家にも帰っていない。
美晴とは会うが、結婚したことは話していないから両親も知らないはずだ。
別に話すほどの事ではないと秋穂は思っている。
寧ろ何を話したらいいのかさえ分からないというのが正直なところだ。
「・・・ほ・・・秋穂」
「・・・え」
「大丈夫か」
古賀の問いかけに秋穂の思考は現実へと引き戻された。
心配そうに秋穂の顔をみる古賀に苦笑する。
そういえばこの男には家族との関係を話したのだと思い出す。
たぶん、今自分が考えていたことなどこの男は分かっているのだろう。
「会いに行ってみたらどうだ」
会う?
両親に?
接し方も忘れてしまった相手に会っていったいどうしろと言うのだこの男は。
「前に進むにはいい機会だと思うが」
「・・・」
逃げられないのなら、向き合えとこの男は言っているのだ。
過去に・・・
自分に・・・
確かにそれは正論だ
けれど、向き合うほどに秋穂の心は強くない。
結局、心はあの頃の時間で止まったまま、動いていないのだ。
文章力が欲しい・・・
作者の力ではこれが精一杯です。
秋穂ちゃんの過去編でしたがなんだか不完全燃焼です・・・
こんなので投稿しても良いのやら・・・(おい!)
でも、します。これ以上書けません。許してください。
もう後2,3話で完結にしたい。(願望)
・・・脳みそが爆発しました。
助けて・・・




