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恐るべき不死のサメ、さらに恐るべき古エルフの知恵

 フェアリーエルフ・ノリヒロvsサメガール!イン・ザ・タヌキレイク!!

 湖底に引き摺り込まれたノリヒロであったが、8畳の森林を生やし、フィールドのアドバンテージを取り返した!

 湖底に森林?そんなことができるのか…???

 できるのだ!なぜならノリヒロはエルフで、森林拳の継承者だ!!



「Oh no……許せねえ…許せねえええええー!!!」

 サメガールのセクシーボディが歪に崩れ…その正体を現す!!


 メキメキメキー!


「…許せないだと?それはこちらのセリフだ」

 ノリヒロは怒りを込めて呟く。


 師を模した顔が歪む。セクシーといえばセクシーだが、マッシブでより戦闘に適した流線形。青い肌はフェザータッチに適さぬサメ肌だ!

「セックスしか頭にない雑魚エルフが、よくもあたしの誘いを断ったな!せめて死ぬ前に天国を見せてやったというのに…あたしはイタチザメガール・サンダーボルト! Nice to meet you !!」


 イタチザメガール!

 ウミガメの硬い甲羅を砕くイタチザメ、その真祖である!!もしノリヒロが彼女の誘いに乗っていたなら、その鋭い歯でソーセージを咀嚼嚥下(そしゃくえんげ)されていただろう!!


「ハロー!サメ殺し同好会から参りましたノリヒロです。いずれにせよ人型か…イカタコ魚に比べれば、殴り易くて助かるぞ。貴様は我が愛する者の形を模して、侮辱した。…ここでデストロイする!」


 ノリヒロは両腕を広く掲げ、指を一対の葉のように揃える。

 森林拳・アザミの型!

 スコットランドの国花にもなっている、鋭利な葉をもつ花!その花言葉は、"触れるな"!


「シャダップ!!モミジオロシにしてくれる!!」


 否。すでに決着は付いている。

 森林拳・ソニックブレード!

 ノリヒロの無慈悲な双手刀は空気の刃を生み出し、サメガールの胴体を切断していた。たった8畳と言えども…森に上がったサメが、エルフに勝てる道理無し!!


「おのれ!この身滅びようともサメは不滅…これで勝ったと思うなよ!!」

 サメガールは、眩く発光し、消滅!デストロイ・ザ・イタチザメガール!!



 タヌキレイクから脱出するノリヒロ。


「…ハアッ…ハア…ポンティ!無事か!?」

 水面の木の葉の上に立つポンティ!ポンティもまた、サメと戦っているのだ!


「くっ……危なかった。まさかサメのおちんちんが二本もあるなんて…!」

 実際にサメのペニスは二本ある。それが何故かは諸説あるが、単なる趣味であるという説が有力だ!


 そしてイタチザメボーイ!

「クックック!セックスしか頭にない雑魚エルフが、よくも俺の誘いを断ったな!俺とねんごろになれば楽にグワアー!!!」

 ポンティの金的!サメボール粉砕!!


「ふざけたちんちんで、ふざけたこと抜かしてんじゃないわよ!!金玉ぶち抜くぞ!!」

 デストロイ・ザ・イタチザメボーイ!



 決着である!!



 ……Caution!空間サメ濃度が閾値を超えています!


「…何だと?」


 再びタヌキレイクの水が盛り上がる!


「Heyyyyyyy! Have you ever seen!!元気してたかノリヒロオッ!」

 湖面から飛び出すイタチザメガール・サンダーボルト!胴体を両断され、死んだはずでは!?



 …これだ!これこそが、サメの恐ろしさである!!!

 サメに関する映像資料をひとつでもご覧になった読者であれば、すでにご存知のことであろう。

 そう、サメは時間経過で復活(リスポーン)する性質を持つ。サンダーボルトが言ったように、サメは不滅。文字通り不滅なのだ!!

 サメとの戦いで勝ちを納めたとしても、それは一時的なものでしかない。ノリヒロらが打ち倒したものは、次元を超えて干渉するサメの側面、仮初めの姿!

 ああ…何というコズミックホラー存在!!1次元、2次元、3次元…n次元とは全く異なるベクトル次元、多元宇宙の外側にあるという、サメ次元から無尽蔵にやって来るのだ!!サメが!!!



「ならばもう一度死ぬがいい!」

 ノリヒロのソニックブレード!

 デストロイ・ザ・イタチザメガール!!そして鳴り響くCaution!!


「Lol. ご苦労様でしたあッ!!」

 背後から復活(リスポーン)したサンダーボルトのシャークタッチ&シャークニーキック!


「グウッ!」

 ノリヒロの皮膚が削り取られる!

 反撃のソニックブレード!デストロイ!そして鳴り響くCaution!!


「さあノリヒロ!さっきの続きをしようぜ…Let's fuck with me!」

 早すぎる!サメの復活(リスポーン)とはここまで早いのか!!まるでタヌキレイクの水面に映るフジマウンテンを斬るがごとし!!いくら斬ってもキリがない!!


 ポンティはモグラ叩きのように、次々現れるイタチザメボーイのサメボールをブレイクし続ける!やはりキリがない!!




「ハアッ…ハアッ…!サメどもめ!どうやったら倒せるのだ!?」

 10体目のサンダーボルトを倒したノリヒロ。


「まずいわね。このままでは、あの奇妙なちんちんに屈してしまう…!」

 20個のサメボールを潰したポンティ!


「ああ〜みんな元気一杯だ〜。ゴクゴクゴク……」

 …誰だ!?


 藁笠を被った、ふんどし一丁の老女。そして鋭く尖った耳をしている。

 ふんどし老女のエルフが、タヌキレイクの水を飲んでいる!ぼさぼさの白髪、しなびた乳が垂れ下がる古エルフ!


 Check…サメ殺し同好会元老院所属・デスアクメ。


 トークンが示した通り、まさにこの者こそ、サメ殺し同好会元老院が擁立する古エルフ…デスアクメ老師だ!!その名からしてすでに、只者ではないことが伝わってくる!!

 この古エルフを連れ帰ることが、ノリヒロたちに与えられたミッションのひとつである。

 ……しかし、何故だ?ノリヒロの目の前の老エルフからは、彼らの師のような力強い"森"が、まるで感じられない。


「サメ殺し同好会より遣わされたノリヒロと申します。デスアクメ老師、お迎えに参りました」


「ハメ殺し同好会?そりゃあ楽しそうだねえ。ありがたやありがたや…」

 見た目はなごやかな老エルフだが…長過ぎるエルフ生と過酷な趣向のため、かなり脳みそがやられているという。


「サ・メです!サメ!ここは危険です!逃げてください!」


「はあ〜、耳が遠くなっちゃったねえ……エルフが?サメから?逃げる?…ありえないよねえ」

 デスアクメ老師の目が鋭く開かれる。



 そう、この老エルフは(いにしえ)よりサメと戦い続けて来た、サメ殺しの大先輩。逃げを打つより教えを乞うのがスジである。

「…サメを倒す方法が分からないのです。老師、ご教示願いたい」


「なあに?そんなこともわからないんだねえ。サメちゃんなんて、真空パックしてバキュームしちゃえばいいんだよ」


 ──エルブン・ラップ!!

 体内森林を練り上げて作り出す、合成樹脂製のラップだ。とても丈夫で耐熱性も高く、食品の保存に適している。

 今回はサメガールが入れるよう、2メーター四方の大きな袋で、チャック付きのエルブン・パックを用意した。


 ──エルブン・バキューム!!

 エルブン・パックしたサメを真空状態に保つための、強力なバキューム。


「……!?!?」

 古エルフのあまりに突飛な戦術に、ノリヒロは絶句!




 ……Caution!空間サメ濃度が閾値を超えています!

 復活(リスポーン)地点に仕掛けられたエルブン・パックにサンダーボルトが見事にかかる。


「What's!? aaaagggh!!」

 エルブン・パックされ、もがくイタチザメガール・サンダーボルト!


 そして、ブイイイーン…無慈悲なバキューム!

「モガモガモガー!!!!」


 ブイイーン……。


「…ンンンン!!!…ンンン!……」


 ブイイーン……。


「……………」

 沈黙するイタチザメガール。抵抗しようにも、老師の作り出したエルブンラップは破れない。

 やがて四肢が動かせなくなり、指先さえ固定化される。


 ブイイーン…パッキング完了。

 イタチザメガール・サンダーボルトは、真空パックの姿となった。身じろぎひとつ取れずに、口だけをパクパクと動かしている…。


「ハハハ。面白いよねえ」

 老師は事も無げに笑いながら言った。


 ポンティも無言でイタチザメボーイをパッキングし、やがて二つめのサメパックが出来上がる。

 あれだけ苦戦したサメたちの無残な様は、ノリヒロとポンティに、勝利の喜びよりむしろ恐れを抱かせるものであった。


 恐るべし…恐るべし、古エルフ……デスアクメ老師!!

お読みいただきありがとうございます。

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