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戦いたくない、そう言おうとすると顔ギリギリに細剣の突きを放たれた。
「まだそんな綺麗事言ってるの?
キミは一族の使命を果たすためにここにいるんだろう。
だったら使命を果たしなよ、その為にハコブネを受け継いだんだろ」
「違う!私は貴方を救うために……!」
その言葉はグレンデルの蹴りによって遮られた。
「かはっ……」
口からひゅうっと空気だけが漏れる。
ノアは叩きつけられるように身体を地面に伏せた。
「救いなんてない。
あるとしても、それはただのエゴだ。
あんまり綺麗事言ってると、死ぬよ?」
グレンデルはコツンと靴をならして地面に倒れるノアに一歩近づく。
「それとも死にたいの?
ボクが殺したいのはハコブネの巫女だ。
死ぬなら使ってから死んでよ!」
グレンデルは未だ身体を伏せたままのノアに細剣を突き立てようと刃を向ける。
ノアの柔らかな身体に細剣が突き立てられる寸前。
それよりも早くキィンと金属を弾いた様な音が玉座の間に鳴り響いた。
「あはっ、やっとやる気になってくれたの?」
そこにはノアがハコブネを手に持ち、細剣を弾く姿があった。
ノアは身をおこし、荒い呼吸でグレンデルを見上げた。
「さあ始めようか。殺しにいくから、殺しにきてよ?」
「殺したりなんてしない、貴方を、救ってみせる!」




