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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十八章
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151/167

5


「だからこそだ」


ノアに言い聞かせる様に静かに呟き、ハクは前に出る。すらりと刀、クロガネを引き抜き、鞘を捨てる。

捨てた鞘は法力となって昇華した。


「法獣の相手してりゃ、それこそグレンデルの相手も出来なくなるって言いてぇんだろ。姉さん」


コクは二本めのシロガネを出現させて、ハクの言葉に続いて隣に並ぶ。


「言うならば、ここはオイラ達に任せて先に行けってことだぜ!」


レイルは杖を両手に握って、ぴょんとハクの隣に並んだ。

振り返って、にこりと笑う。


「目には目を、歯には歯を。

ドラゴンにはリュウの民を。

心配するな。終わればわたし達も駆けつけよう」


「死亡フラグなんてあるわけないんだぜ!」


レイルは大きなVサインを見せるものの、言っている事はいまいち理解出来なかった。


「ノア、お前は駆け抜けろ!背中はわたし達が守る!」


ハクが駆け、イーラに斬りかかる。

それに続いてコクが、レイルがイーラに向けて足を動かした。


「皆さん……。はいっ!」


ノアは意を決した。

走ることのみに専念することになるため、ナイフをマフラーに戻して巻き直す。


イーラは火球をうち放ちハクが斬り捨て防ぐ、コクが二刀のシロガネの剣戟、レイルの法弾を撃つも怯む様子を見せない。



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