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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十八章
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149/167

3


「あははっ、これはご丁寧に!

愛称までつけてもらえるなんて嬉しいな!」


グレンデルは嬉しそうに頬を綻ばせて優しげに笑う。

くすくすと楽しそうに差し出された手を取り、レイルも満足そうににこりと笑った。


「ご紹介ありがとう、レイルくん。

ノア、キミの友達は面白いねぇ」


グレンデルがくすくすと笑い、ハクとコクが慌ててレイルを後ろに下がらせる。


「グレンデル、貴方はどうしてこの場にいるんですか。

皆さんと友好を築くためではないでしょう。

それとも私達と戦うのは貴方一人とでも?」


ノアのその一言で、辺りはぴりりとした緊張感に包まれる。

グレンデルは否定もせず、ただ不気味に笑うだけだった。


「ノアは怖いことを考えるようになったね。

ボクは一人ぼっちなのに、そんなことするわけないじゃないか」


グレンデルはすうっと笑うのをやめて、手を空に掲げて、指をぱちんと鳴らした。

それと同時に絵の具がぐちゃぐちゃに混ざったような門は出現し、その中から一体の法獣が現れる。


赤黒い鱗を持ち、鋭い牙。

コウモリのような翼。

トカゲの如き身体。


伝説上の存在と思われていた、ドラゴンだった。


「ゴアァァァァァッ!!」


ドラゴンはけたたましい爆音でノア達に向かって吠えた。

城の天井までありそうな巨躯。

少し暴れれば城など簡単に壊してしまいそうだった。



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