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『……ああ、ニアクよ、カインよ。願わくば我が魂、主と共に……!』
スペルビアの身体は法力となって天へ昇っていく。
辺りに散った羽根もスペルビアの身体と共に消え去り、残されたのは荒れ、血の残された雪原だけだった。
「法獣の存在は法具と密接に関係してて、法力さえあれば死ぬことはないぜ……」
レイルが天へ昇り、自然界へと還る法力を眺めて呟いた。
それはスペルビアが、恐らく天にいるニアクと再会出来ないことを意味していた。
「皆さん、行きましょう、ここで止まってなどいられません……」
ノアはハコブネをマフラーに戻し、ソリのある方へと向かい、簡単な手当てをしてからフィーニスへと向かった
全員が何も語らぬまま、時が過ぎ、ソリはある場所へとたどり着く。
古くは栄えた国とされ、今や面影のない雪と瓦礫に閉ざされた終わりの国──フィーニス。
その国の、砦のような大きな城の前に、ノア達はいた。
「皆さん、行きましょう!」
ノアは城の扉に手をかける。
果たして待ち受けるのは、希望か、絶望か。
今はまだ、誰も知らない。
第十七章「怪物を愛した怪物」終了




