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あれから日が過ぎていき、ノア達の傷も完全に癒えた頃。
ノア達は大きなソリに荷物を積み、旅立つ準備をしていた。
「ガリルさん、長い間お世話になりました」
「ほんとッスよ。オレっちが止めてもフィーニスに行こうとするんッスもん。手のかかるねーちゃんッス」
「す、すみません」
ノアは深く頭を下げた。
傷を休める期間の間、ガリルには何度も手を焼かせた。だがそれも今日で最後だ。
「なんだかわかんないッスけど、頑張るんッスよ!」
「はい……。レイルさん!」
「がってーん!」
レイルはアルカナロッドを取りだす。
ソリと共に借り受けたゴーグルを装着し、アルカナロッドをロープで繋いだ。
レイルが自身の法具にのると、準備は完了。
皆もソリに乗り込む。
「ガリルさん!ありがとうございました!」
「また会おうぜ!」
それぞれが短く挨拶を交わす。
「おう!いってらっしゃいッス!」
ガリルが大きく手をふる。
それと同時にアルカナロッドはふわりと飛び、勢い良くソリは動き出した。
雪の上をソリが駆ける。
オクタヴィウスも見えなくなったころ。
遠くで狼の鳴き声だけが、この真っ白い雪原に響き渡った。
第十六章「銀狼の遠吠え」




