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「紫ちゃ……!」
レイルががたんと立ち上がる。
レイルの言おうとしていることは、コクやハクでなくともわかるコクとハクはまだ傷だらけで目覚めたばかり。
ノアだって、それは同じだった。
それでも、フィーニスの近くへきたと言う事もあってどうしても気持ちばかり焦ってしまう。
自分が無理を言っているのは百も承知だった。
「わかっています、自分でも無茶な事を言っている事が。
ですが、使命をもうすぐ果たせると思うと、気持ちばかり焦って仕方がないのです」
「いかせないッスよ。
そんなボロボロで、魔物にでも食われたらオレっちが目覚めわりーッス。
全員怪我が治るまで、おとなしくしてもらうッス」
ガリルは怒っているような、低い声でそう告げる。自分が間違っている。
それでもノアは下がれずにぐ、と息を詰めた。
「ノア、アンタが焦る気持ちもわかる。でもさすがに俺達もぼろぼろだ。
今のままじゃ、法獣にもまけちまう」
「そう、ですよね。すみません、焦ってしまって」
コクにそうとがめられてしまい、ノアは頭を下げる。
それからノア達はガリルに引き留められるまま、傷が癒えるまでガリルの世話になることとなった──。




