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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十六章
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134/167

11


このままドアがなぎ倒され、中のハクとコクに被害がでるのでは、と思うと自然に目を強く閉じていた。

だが次に訪れた光景は、一人でに開かれたドアと何本もの白銀の刀が突き刺さり、両断された魔物の死体だった。


「ったっくよぉ、散々すぎやしねぇか。崖から落ちるわいきなり猪突っ込んでくるわでよぉ」


「全くだ、しかしここは寒いな。一体どこだ?」


開かれたドアから二人の人物が姿を表す。

レイルは、その人影にぱあっと顔を明るくさせた。


「シロちゃん!クロスケ!」


レイルは目を覚ました二人に飛ぶように抱きついた。

二人は一瞬苦しそうな顔を見せたが、抱きついてきたレイルにやれやれといった笑顔を見せる。


「コクさん!ハクさん!目を覚ましたんですね!」


ノアも抱きつきはしないものの、二人のもとへ駆け寄る。


「ノアか、ここはどこだかわかるか?ずいぶん冷えるが……」


ハクは抱きつくレイルを引き剥がし、辺りにきょろりと視線を這わせ、ぶるりと身震いを起こした。


「やー、おきたんッスねぇ。

にーちゃんねーちゃん。

結構ボロボロだったッスのにこんなに早く目が覚めるなんて、さすがリュウの民ッスねぇ」


ガリルは仕留めた猪の魔物二頭をずるずると引きずり、間延びしたようにそう述べた。


「ふむ、世話になった者と見受ける。名を聞いても良いだろうか」



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