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牙は容易く折られ雪の上に突き刺さる。
魔物の大きな身体は数回雪の上跳ねたかと思えば、雪の上に横たわり、それ以上動くことはなかった。
魔物と言えど、ベスティアの力で殴られてしまえばひとたまりもないだろう。
「さぁて次はどいつッスか!」
ガリルはにかっと笑い、魔物達へと振り向いた。
一頭が、ガリルに向けて突進する。
「おっとっと、危ないッスね」
ガリルはぴょんと宙返りして避ける。
避けざまに獣化し、着地と共に銀の毛並みの美しい狼へと変身した。
そして猪の喉笛へと食らいつく。
暴れる猪の魔物を押さえつけ、ギリギリと力一杯喉笛に噛みついた。
だがもう一頭がガリルに向かって突進し、ガリルはぴくりと耳を動かす。
「いいッスよー、二頭同時も楽しいもんッス!」
そう言ってガリルは変身をといた。
人間体になり、尻尾がゆらりと動く。
だが魔物はガリルを無視してその後ろ。ノアとレイルのいる方向へ一目散に走る。
「ちょ、そっちオレっちの家ッスよ!!」
ガリルが止めようと向かうももう遅く、ノアとレイルの目の前には魔物がすぐそばまで迫っていた。
「危ないぜ!」
「きゃっ!」
レイルがノアをドンと押し、その場から退避させるも家の中にはハクとコクがいる──。
「ダメですっ!中にはお二人が!」
ノアが叫ぶも、魔物はドア目前まで迫っても走る事をやめなかった。




