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同時刻。
セプティムス山崖下。
そこには壊れた馬車と、馬車から投げ出され、地面の上に横たわる三人の姿があった。
「う……」
ノアは全身に痛みを覚えるものの、目を覚ます。
痛みで動かない身体でノアは視線だけを辺りに這わせた。
(身体が動かない……、ハクさんとコクさんは意識がないようですね……。
ああでも良かった、レイルさんだけでも無事で)
どうにか視線だけをぐるりと動かすと、壊れた馬車の近くに、ハクとコクの姿があった。
意識がないのか、二人が動く気配はない。
途中で手綱が切れてしまったのか、馬達の姿も無かった。
(ハクさんとコクさんは大丈夫でしょうか……。助けないと、でも身体に力が……)
ノアはまぶたが少しずつ重くなる間隔に襲われる。
眠ってはダメだと自身に言い聞かせるも、衰弱した身体は言うことを聞かず、ノアは意識を闇に手放した──。
──
──焚き火が近いのか、パチン、パチンと木が弾ける音がする。
その音に意識を引っ張られ、ノアは目を覚ます。
目をあけて、飛び込んでくるのはどこかの民家の天井。
ではなく、ウサギをくわえた、狼だった。
「きゃぁぁぁぁぁ!い、たっ……~~~っ!」
ノアはあわてて飛び起きるも、崖から落ち、ぼろぼろの身体は痛みに悲鳴をあげ、ノアはうずくまる。
「わ、私は食べてもおいしくありませんよ!」
首からマフラーを引き抜き、瞬時にナイフへと姿を変える。




