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「大丈夫ですか?私は大丈夫ですし、私の防寒具使いますか?」
ノアは二人がとても寒そうで見ていられなく、防寒具を貸そうとするがハクとコクはそれを断る。
二人はいつもコートを身に纏っており、北国でも大丈夫そうに見えたが案外そうでもないらしい。
「少し急ぎますか……」
空を見上げると何時天候が崩れるか分からない状態だ。
こんなときに天候が崩れてしまうのは、それこそハクとコクの身体に悪い。
ノアは馬車のスピードを上げた。
この山を越えた先にあるのが、集落、オクタヴィウスだ。
「北に行くにつれここまで寒いと、フィーニスとかリュウの民立ち入ってへーきなのかね」
寒さをこらえつつ、コクがぽつりと呟いた。
ここはまだまだ北方に位置すると言うだけで雪が降るほどの地ではなかった。
山道を馬車が進む。
だんだんと道は下り坂になり、この調子ならば無事山を降りられそうだった。
だがそう思ったのもつかの間。
馬が一歩踏みしめると、崖は音を立てて崩れた。
馬がバランスを崩して崖に身を投げ出す。
それにつられるように、馬車は道から外れ、急な斜面に馬車が出てしまう。
「きゃっ!」
ノアが短く悲鳴をあげる。
今馬車はどうにか急な斜面にとどまっている状態で、少しでも動けば山下まで真っ逆さまだった。




