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銀狼の遠吠え
クィーントゥスからセクストゥス海を越え、現在北方に位置する大陸のセプティムス山へと来ていた。
セプティムス山は霧に包まれており、緑が少く枯れ木が多い。
また現在通っているところは崖際なので足場が悪く、山の高い位置に登ってきた為、誤って落ちればただでは済まないだろう。
ノア達を取り巻く環境も北方に位置するだけあってか寒く、やや曇った天気で、今にも雪か雨が降りそうなため良いとは言えない。
「さむい!なんだこれマジで寒いな!」
「全くだ……」
荷台の幌の中でコクとハクは防寒具を身に纏って寒さにうちひしがれている。
御者台にいるノアとレイルも、フィルガントス王から貰った防寒具を纏っているが、ハコブネはマフラー状の法具な為か、それほどではない。
レイルも防寒着の下は薄着だが、寒さは平気そうだった。
「ハクさん、コクさん……大丈夫ですか?」
ノアは心配になり、後ろの二人に声をかける。
どうみても大丈夫そうではないが心配せずにはいられなかった。
「わたし達リュウの民は総じて寒さには比較的弱い……別に普通な事だから心配するな……さむむむ」
ハク喋る最中、冷たい風が吹き抜ける。
それが彼らが常にコートを纏っている理由なのだろうか。




