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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十五章
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121/167

10


「いやですの!はなしなさいの!」


フィオがじたばたとアケーディアの手の中で暴れる。

するとアケーディアの腕は少しずつ凍りつきはじめ、フィオの身体を氷で飲み込まんとしていた。


「フィオさ──」


ノアが手遅れになる前に動こうとすると、それよりも早く動く者がいた。


「フーちゃんを!放すんだぜッ!!」


レイルだけは法具を出したままで、レイルはノア達の間を駆け抜ける。

走り様にフィオのブローチを拾い上げた。


「力を貸せ!フォルティトゥードー!!」


レイルは今までに聞いたことのない声音でフィオの法具、フォルティトゥードーを振り抜いた。


フォルティトゥードーはハルバードとなり、レイルはアルカナロッドを持ったまま、アケーディアの腕を斬り落とした。


アケーディアの腕は泥となり、フィオは解放されて地に落ちる。

レイルはアルカナロッドで、アケーディアの頭部を撃ち抜いた──。


巨大な熊の身体をはようやく泥となり、戦いの終わりを告げる。


「んもー!フーちゃん油断しちゃダメなんだぜ!身体、だいじぶなんだぜ?」


レイルは二つの法具を元の姿に戻し、いつも通りの笑顔で可愛らしくフィオに微笑んだ。


「フーちゃん、紫ちゃんに良く似てるんだぜ。勇気を振り絞って、頑張ったんだぜ」


レイルはフィオの前にしゃがみ、ブローチを差し出した。



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