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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十五章
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117/167

6


「はあっ!」


そこへノアが追撃に入る。

腕を蹴りあげガードを崩し、胴体へ一閃を叩き込む。

アケーディアが怒るように咆哮を発した。


「あ、ありがとうございますの」


「フィオ、下がっていろ!お前では足手まといだ!」


「そ、そんな!フィオも戦えますの!」


フィオはハルバードをきゅっと握り、懇願するように叫ぶ。

その姿をみてハクははぁと深いため息を溢した


「戦える、か。ならばその手はなんだ?」


「え……?」


フィオはハルバードを握った自身の両手を見る。かたかたと小さく震えており、今にもハルバードを溢しそうだった。


「こ、これは……」


「恐怖があるならば、無理して戦う必要はない。そこで見ていろ」


ハクはそう言い残して、アケーディアへ駆ける。

フィオは力無くしたようにその場にぺたんと座り込む。


フォルティトゥードーも武器の姿をとどめず、ゆらりと蜃気楼のように揺らいだかと思えば、その姿をブローチに戻してしまった。


「フィオさん……」


その光景を見ていたノアは何も言えないでいた。

何か声をかけなければ、そう考えてしまうが今はアケーディアに集中する他ない。


アケーディアは丸太のごとき巨腕を容赦なくノア達に向けて振るう。


「ぐっ!!重っ……!」


コクが二刀のシロガネを用いてその一撃を受け止める。

ずんと重く叩きつけられた腕を受け止めた身体は衝撃が走り、踏ん張っている石畳の地面にはびしりと亀裂が走った。



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