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それからはフィオの城下町案内という名目の、遊びに付き合う事となった。
フィオの目当てのスイーツショップを巡り、雑貨屋やブティックのウインドウショップに勤しむ。
「次はあちらに参りますの!」
フィオは終始にこにこと楽しそうに笑っていた。
その度に人々から驚かれ、騒がれていたがそれすらも楽しげだった。
このまま平和に終わるかと思われたが、フィオの頭上に現れた絵の具をぐちゃぐちゃに混ぜたような門が、その全てを裏切る。
「あら……?」
フィオが不思議そうにその門を見上げた。
そこから現れたのは白い熊の姿をしたグレンデルの法獣──。
「フィオさんっ!!」
不味いと判断したノアが駆け出す。
大きな白熊の法獣はフィオなどお構い無しに地に降りようと落ちてくる。
あの巨体でフィオが押し潰されれば無事では済まない。
間に合えと願い、ノアは一歩踏みしめた。
「きゃっ!」
フィオの軽い身体を抱きかかえてその場から離れる。
なんとか押し潰されずに済み、その場にずんと重い音をたてて法獣は降り立った。
周囲の人々が悲鳴をあげる。
フィオはノアの腕の中から降りると、周囲の人々に向けて叫んだ。
「皆さん!お逃げくださいですの!」
フィオがそう言うと、その声と時を同じくして民衆は逃げ惑う。




