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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十四章
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111/167

7


王の言うままにうなずくと王は深い深いため息をついた。


「ソフィアールの女狐からの要請なのが癪に触るが、娘を助けてくれた礼はせねばなるまい」


「もう、お父様!そんなこと言っちゃだめですの!」


王は人が変わったかのように呟き、フィオがぴしゃりとたしなめた。


「あ、そう言えばルルニア様。

クィーントゥスには賭け事が滅法弱いカモがいるとか言ってたぜ」


レイルが比較的小さな声で呟く。

そのカモと言うのが目の前のフィルガントス王と言う話で、ノアは苦笑いを漏らした。


「こほん、そうだな。

ひとまず馬車には旅に必要なものを積ませよう。

そなたらは旅の者と聞いているが、どこへ向かうのだ?」


「北、にございます」


ノアは態度を崩さずそう述べた。


「ふむ、ならば海路を使った方がいくらか近道になるだろう。

セクストゥス海を越える船を手筈させておく」


「感謝いたします、王よ」


船に積み荷。もったいないほどの手助けに、ノアは深く頭を下げた。


「お父様、お話は終わりですの?」


「ああ、余はまだ公務が残っている故これで失礼する。

旅の支度が終わるまでこのクィーントゥスでくつろいで行くが良い」


王がゆっくりと立ち上がり、長いマントを引きずりながらその場を後にする。

王のいなくなった謁見の間でノア達は立ち上がり、フィオが嬉しそうにノア達の前にでた。


「お兄ちゃんお姉ちゃん!この後予定はありますの?」


「無い。何をするか考えていたところだ」


ハクがきっぱりと答える。その答えに、フィオはぱぁっと顔を明るくさせた。


「ではでは!フィオを助けてくれたお礼に街を案内いたしますの!」


フィオがハクとレイルの手を取る。

フィオの手に引かれ、ノア達は絢爛豪華な城を後にするのだった。





第十四章「王都へ」終了



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