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王の言うままにうなずくと王は深い深いため息をついた。
「ソフィアールの女狐からの要請なのが癪に触るが、娘を助けてくれた礼はせねばなるまい」
「もう、お父様!そんなこと言っちゃだめですの!」
王は人が変わったかのように呟き、フィオがぴしゃりとたしなめた。
「あ、そう言えばルルニア様。
クィーントゥスには賭け事が滅法弱いカモがいるとか言ってたぜ」
レイルが比較的小さな声で呟く。
そのカモと言うのが目の前のフィルガントス王と言う話で、ノアは苦笑いを漏らした。
「こほん、そうだな。
ひとまず馬車には旅に必要なものを積ませよう。
そなたらは旅の者と聞いているが、どこへ向かうのだ?」
「北、にございます」
ノアは態度を崩さずそう述べた。
「ふむ、ならば海路を使った方がいくらか近道になるだろう。
セクストゥス海を越える船を手筈させておく」
「感謝いたします、王よ」
船に積み荷。もったいないほどの手助けに、ノアは深く頭を下げた。
「お父様、お話は終わりですの?」
「ああ、余はまだ公務が残っている故これで失礼する。
旅の支度が終わるまでこのクィーントゥスでくつろいで行くが良い」
王がゆっくりと立ち上がり、長いマントを引きずりながらその場を後にする。
王のいなくなった謁見の間でノア達は立ち上がり、フィオが嬉しそうにノア達の前にでた。
「お兄ちゃんお姉ちゃん!この後予定はありますの?」
「無い。何をするか考えていたところだ」
ハクがきっぱりと答える。その答えに、フィオはぱぁっと顔を明るくさせた。
「ではでは!フィオを助けてくれたお礼に街を案内いたしますの!」
フィオがハクとレイルの手を取る。
フィオの手に引かれ、ノア達は絢爛豪華な城を後にするのだった。
第十四章「王都へ」終了




