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「フィオに友達はいないのか?」
ハクが歯にもの着せぬ言い方で無遠慮にそうきくと、フィオはぴたりと止まってしまった。
「実はおりませんの。昔良く遊んでくれた兄のような人がおりましたけど、故郷のオクタヴィウスと言うところに帰ってしまいましたの」
オクタヴィウス、フィーニス近くにある小さな集落だ。
極寒地帯でそこにはベスティアと言う種が住むと言う。
ベスティアは動物の体毛や耳、尻尾を持つ、寒さに強い動物種だ
「オクタヴィウス、でしたらちょうど立ち寄りますね」
ノアがそう言うと、フィオは食い入る様に飛び付いた。
「ほんとですの!ぜひお兄ちゃんにあったらフィオが寂しがっているとお伝えくださいですの!」
その人物の名前はガリル・ローウェン。
狼のベスティアで、故郷で用心棒のような仕事をしているそうだ
「はわっ!うっかり話し込んじゃいましたの!
お父様もきっとおかんむりですの!」
フィオはすっかり忘れていたとばかりにわたわたと慌てだし、急いで王のいると言う謁見の間へと向かう。
高そうな絵画や壺と美術品の並べられた廊下を急ぎ足でかけ、城の奥にある謁見の間へと足を運んだ。
扉を前にしてフィオは一呼吸はさみ、自然とノア達に緊張が渦巻く。
「お父様!お待たせいたしましたの!」
重く大きな扉をばん、と音を鳴らして開く。
赤い絨毯の敷かれた大きな広間に、豪華なシャンデリア。




