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方舟物語  作者: 狛ノ上緒都
方舟物語・第十三章
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8


「どこの子が知らないけど助かりましたの!フクロウさん!」


「法具士!?」


レイルも予想出来ない少女の正体に、思わず手がとまる。


「しまった!おい、起きろ!」


男が倒れた男を揺さぶる。だが男が起きる気配はなく、それを妨害しようとウルラが羽ばたく。


「フィオはおうちに帰らせて貰いますの!──アンブラ・レギナエ!」


フィオと名乗った少女はハルバードを大きく振りかぶり、その刃を自らの影に突き刺した。


「なっ、なんだ!影が広がって──!」


男達は狼狽える。

フィオと言う少女を中心として影が広がり、その影からフィオと同じ姿をした少女達が現れる。


頭の先から爪先まで少女達はフィオと同じ姿をしており、さながら影分身の様だった。


「これがフォルティトゥードーの能力……」


「「「さぁ、捕まえられるなら捕まえてみろですの!」」」


少女達は一斉に喋りだし、一斉に駆け出した。


「ウルラ、最初の子追跡して……!」


レイルがウルラに向かって小さな声でそう言うと、ウルラは最初に走り出した本体らしき少女の後を追う。


「あっ、おい!おいそいつをおこせ!人質が逃げた!」


「乗れ!追いかけるぞ!」


男達は突然の事に慌て出し、急いで馬車に乗って少女達を追いかけようとする。


「させないぜ!」


だがレイルが馬車の車輪を撃ちぬき、車輪は粉々に砕け散る。

馬車は大きく横転し、男達は投げ出された。


「これで大丈夫なんだぜ。あの子、追いかけた方がいいよね」



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