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第三十四話「再会したのは幼馴染の二人でした」

第三十四話「再会したのは幼馴染の二人でした」


 ステラが選んだ対抗策はダンジョンを崩落させるというものだった。それは双方に甚大な被害を及ぼす諸刃の剣。クルト率いる親衛隊は部隊をまとめることに必死で進軍もままならない状況だった。


「……死んでいない、か。これは間違いなさそうだな」


 クルトは目を瞑り一つ深呼吸した。しかし堪えきれなかったのだろう。口は笑っているというのに、目からは涙が零れ落ちた。


「報告します。現在、進軍に加われるのは二割程度です」

「……進軍は難しい、か。ここの指揮はお前に任す」

「は……? 隊長はどうなされるのですか?」

「この戦いを終わらせに行く」


 クルトは部下の静止も聞かずに、瓦礫の山をかき分けて進み始める。明かりもないというのに、首から下げている銀色のペンダントが鈍く輝いた。




 一方で、ステラたちの状況もまた芳しくない。勝ち目のない戦いの果てに自分の家が崩落したのだ。魔物たちは戦意を喪失し動けないでいた。


「……皆は後退。魔界の方に逃れて身を隠して」


 その様子を見て、ステラは意を決したように歩き始めた。


「あぁ、スラミーが先導してあげて」


 足元にすり寄るスラミーをステラは愛おしそうに撫でた。


「……大丈夫。私は負けないから」


 ステラはスラミーを突き飛ばすと同時に転送魔法をかける。行き先は魔界。誰もいない廃墟のようなダンジョンにステラだけが残る形となった。


「……大丈夫、慣れっこだから。そうだよね、クルト?」


 先ほどから影に隠れていた人物にステラは声をかける。


「……あぁ、そうだな。そう、だったな」


 クルトは姿を現し、そして剣を抜いた。

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