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男女比が偏っている世界で女性アイドルのマネージャーになる  作者: 普通


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寺村有那Side

私にとってアイドルは生きる目的。アイドルになるために生まれて、そのために自分磨きを頑張って来た。


アムールに加入してからもそれは変わらず、自分がアイドルとして活躍するために、このグループの一員として頑張るため、ずっと努力を怠ることはなかった。




だから新しくマネージャーを入れると聞いた時は、ちょっと身構えた。どんな人が来るのか、その人とこれから上手くやっていけるのか。その人は本当にマネージャーとして支えられるのか。


そのマネージャーがいつも応援しに来てくれている子だと知った時は嬉しかった気持ちと同時に不安もあった。あれだけ熱心に応援しに来てくれる人であればアムールに対しても情熱を向けてくれると思う。




でもそれと反対に不安もかなりあった。


アムールの裏側を知って、私たちに対する熱意を継続してくれるのか。外側から見ているのと内側になってみるのでは全然違うと思う。


最初はたぶん皆ちゃんと猫を被ると思うけど、一緒に過ごす時間が長くなれば隠し切れな部分が自然と出て来ると思う。その時に彼がアムールというアイドルグループを嫌いにならないといいけど。


別にマネージャーやスタッフさんに対して態度が悪いとかではない。それぞれの性格などが面倒くさい方向に肥大化している。





そういうところを抑えて欲しいという気持ちも込めて、プロデューサーとかが彼をマネージャーにと推薦しているのかもしれない。少しでも改善が見られればいいという考えの元。


結果としてそれが良い方向に進むかは分からない。もしかしたら余計に肥大化するかもしれないし、収まるかもしれない。

本当にこればっかりは分からないけど、私たちの事情に彼を巻き込んでしまうのはちょっと気が引ける。






そして仮マネージャーとして働くようになった彼の面接をすることにした。面接というより面談。何個か、質問するだけ。色々と彼のアムールに対する想いを含めて聞きたいことがあった。




質問した結果、やっぱり彼はとても良い子だ。



しっかりとアムールのことを支えようという気持ちもあって、メンバーのことをも大切に想ってくれている。やる気も問題ないので、今のところは大丈夫。



男とか女とか関係なく、あれだけ熱意を持って、思っていることを言葉にしてくれたらこの人とアイドルのTOPを目指してみたいと感じた。私はアイドルのTOPになれると疑うことはなかったけど、周りはそうではなかった。


周りに自分の夢である『アイドルのTOPになる』というものに対する返答は大体、「無理だよ」とか「もっと現実的なことを夢にしなさい」とか否定的なものばかり。

だけど、彼はそういう人と違って本当に私たちがアイドルのTOPになれることを陣して疑っていない様子だった。その様子が無性に嬉しかった。



だから本当に…彼は連れて行ってくれるかもしれないと思った。


私たちをまだ見ぬステージまで。



ずっと夢見た場所に。


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