20、謎
「起きなさい!あや!!」
「はっ!?」
ベンチで眠り続けている八神をちさが起こしにきた。
「も~いつまで寝てんの!」
「あっ!私、お酒飲んで寝てたんだ・・・」
「こういうイベントで選手が酔っぱらって居眠りするとか前代未聞だよ!」
「ちさ、ゴメン…なんか、みんなから来てくれてありがとう!とか
優勝請負人!とか言われてたらつい嬉しくなってさ。」
「嬉しいのは分かるけど、しっかりしてよ!!まったく、もう!」
「分かったからギャンギャン言わないでよ…
あっ!あのエロホスト!
か弱い女子をほったらかしにして帰りやがって!あの野郎!」
「全然!か弱くないからそのままにして帰ったんだと思うよ。あはは。」
「くっ…チクショー!覚えてろ!」
「ねえ!やっぱ、あの人のこと知ってるんでしょ?」
「し…知らない。」
「なんか、親しげに話してたし…」
「気になるの?あ~、ちさ!ひょっとしてー!」
「な、なに?」
「いつから、そんな子になったんだー?
ちさちゃんが成長してくれておねえさんは嬉しいぞ!」
「ち、違うよ!いつも応援してくれてるからありがたいなって思ってるだけだよ!」
「おねえさんに正直に言ってみ?」
「しらなーい」
「コラ!ちさ、顔真っ赤にしちゃって!」
「あーもう、酔っ払いウザい!!じゃあねー」
ちさは走って戻って行った
「あっ!待って!もう、素直じゃないんだから…
走ると吐きそうだわ。」
開店前のホストクラブでは勇気が健太に相談をしていた
「あのさ…健太。仕事で毎晩、女と話してるのに
武藤ちさの前では話が出来ないんだ…」
「あっ?なんだと?」
「いや、なんか緊張するというか恐縮して…
俺、病気なのか?」
「プロのホストが情けねーな!と言いたいところだけど
別に普通じゃねえの?」
「えっ?普通?」
「誰だって好きな女の前では緊張するだろ!」
「いや、だから好きとかじゃなくてさ
その…いつも感動させてもらってるというか尊敬してるみたいな感じだよ」
「勇気くん、キミはその子のことが好きなんだよ!」
「違う!そんな軽いもんじゃねーよ」
「じゃあ、なんなんだよ?素直じゃねーな。」
「わからねー!ほら!もう開店だぞ」
自分でもよく分からない気持ちだった。
ただ、恋愛とかそんな言葉で片付けられる思いじゃないのは事実。
さあ、来週はいよいよ開幕だ!




