第3章 第三十四話:七郷神社
ソース焼きうどんを堪能した三人は再び鳩ケ谷駅に戻り、埼玉高速鉄道でJR武蔵野線と連絡ができる東川口駅までやって来ていた。
「今度はここから約10分ほど歩いた先にある七郷神社へ向かいますね」
さとしはそう言うと、東川口駅の南口へと歩き出した。三人は駅前通りに出て、戸塚安行方面へ向かってひたすらまっすぐ進んで行く。途中、左手に「くら寿司」や「夢庵」などの飲食店が見え、美波がまじまじと見つめていた。さらに道なりに進んで陸橋を越えたあと、周辺の目印である川口市立戸塚小学校や北消防署戸塚分署の近くを道なりに進んで行くと、戸塚小学校のすぐ隣に、石段の上にある七郷神社の鳥居が見えてきた。
「お疲れさまでした。目的地の七郷神社ですよ」
「ここがそうなんですね。ここの御祭神は?」
美波が尋ねる。
「ここの御祭神は『素戔嗚尊、天照大神、稲倉魂命、建御名方命、市杵島姫命、菅原道真』だね。ちなみにこの神社の名前の由来は、『7つの郷の神社』が一つにまとまったことから七郷神社と呼ばれるようになったそうだよ」
「だからたくさんの神様が祀られているんですね」
美波はうんうんと頷きながら答えた。
「これらの御祭神は、五穀豊穣、厄除け、家内安全、そして縁結びの神様として信仰されているね。後この神社の特徴としたら、神社建築は一般的に南向きや東向きが多いんだけど、ここは『西向き』に建てられているところかな」
「それには何か理由があるんですか?」
美鈴が理由を尋ねた。
「あまりはっきりとしたことはわからないらしいんだけど、一説には西の方向には富士山があることから、何か深い関係があるのではないかと言われているね」
ここで美波がさらに尋ねる。
「なんで富士山なんですか?」
「それは、富士山は古くから『神様が宿る山』とか、『山そのものが神様であり、御神体』として崇められてきた、日本を代表する聖なる山だからだよ」
「富士山は神様の宿っている山なんですね」
「ちなみに富士山の神様としてもっとも有名なのは、『木花之佐久夜毘売』という女神様なんだけど、桜のように美しくて、同時に『火の中で出産した』という神話を持つほどの、非常に力強い火の神様なんだよ」
「でも富士山って今、噴火してませんよね?」
「今はそうだけど、かつて富士山は激しく噴火を繰り返す恐ろしい山だったんだよ。その激しい噴火を鎮めてもらうために、火に強いとされるこの女神様が祀られるようになったんだそうだよ」
「なら富士山の神様に感謝しないといけませんね」
美波が富士山の方向を向いて手を合わせた。
その後、拝殿でお参りを済ませた三人は社務所にて御朱印を頂き、再び東川口駅へと向かって歩き始めた。
「この後はお待ちかねのお昼ご飯を食べに行きましょうか」
そう言って笑いかけるさとしに、二人は歓喜の声を上げて喜ぶのであった。
第3章第34話をお読みいただきありがとうございます。
今回は七郷神社について書かせていただきました。
ここには『夢をかなえる』ための御守りも売られているようですので、今度ここに行って小説がみんなに読んでもらえるようにとの夢のために買ってこようかと思います(笑)。
この神社へは私はまだ行けていないため、行かれる際には必ず事前の下調べをしてから行ってください。
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