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42歳治療院経営者と18歳食いしん坊JKが送る、御朱印集め&ご当地グルメ紀行 ~美人親子に迫られるなんてあるわけない!天然の俺は気が付かない~  作者: サッサン
第3章:ようこそ埼玉県へ

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第3章 第十七話:川越散策(川越熊野神社)

美味しいウナギを満喫した三人は、ウナギ屋さんから約3分ほど歩いた先にある川越熊野神社へとやって来ていた。

この川越熊野神社は、「おくまさん」の愛称で親しまれる開運・縁結びの神社である。御祭神は伊弉諾尊いざなぎのみことで多くの神様を産んだパワーの持ち主と言われている。境内社の厳島神社には銭洗弁財天が祀られ、宝池でお金を洗うと金運アップの御利益が得られるとされている。


「ここは京都でも行きましたけど、川越の熊野神社になります。開運や縁結びの神社として知られているんですよ」


さとしの説明を聞いた二人の目の色が変わる。


((縁結び!))


「それなら早速お参りして、……さんとの良縁をお願いしないと……」


美鈴がそうつぶやくのを美波は聞き逃さなかった。


「お母さん、……さんとの良縁をお願いするのは私なんだからね!」


美波は美鈴の耳元で小声で宣戦布告する。

二人が静かに火花を散らしていると、それに全く気が付かないさとしが説明を続ける。

さとしに連れられ、境内にある蛇の石像まで来た三人。


「この『撫で蛇様』の石像は願い事を込めて撫でると、開運、良縁、金運、学業成就、などが叶うとされている人気スポットなんですよ」


((良縁が叶う!))


その説明を聞いた二人は先を争うように撫で蛇様の石像を撫で始めたのであった。

そんな二人を見るさとし。


(二人ともそんなに真剣に撫でるなんて、どうしても叶えたい願い事があるんだな……。俺で力になれることであればなってあげたいな……)


まさか二人が自分との良縁を願って撫でているとは、露にも思わない鈍感なさとしであった。

満足いくまで撫で蛇様を二人が撫でるのを待ってから、改めて拝殿へ行きお参りを済ませる三人。

ここでのお参りでも二人は目をつむり、真剣な顔でお願い事をしていたのであった。


「二人ともどうしても叶えたいことがあるみたいですけど、俺で力になれることがあったら、遠慮しないで言ってくださいね」


微笑みながら二人に告げるさとしであった。

ここですかさず美波が動く。


「それなら私にさとしさんの力を貸してください!さとしさんが協力してくれないとなかなか成就させるのが難しいお願い事なので……」


そういう美波の顔はほんのり赤く染まっていた。


「それなら私にも協力してもらわないと……。私のお願い事もさとしさんに協力してもらわないと成就させるのが難しいので……」


二人のそんな話を聞いたさとしは嬉しそうに二人に告げた。


「私なんかで二人の役に立てるのなら喜んで協力させてもらいますよ。必要になったら言ってくださいね」


そう言うさとしを、お互いに牽制しながらも嬉しく思う美波と美鈴であった。

お参りを済ませた三人は、社務所へと向かい、御朱印を頂く。

ここで頂いた御朱印には、熊野神社のシンボルともいうべき八咫烏の印が押されていた。


「この八咫烏は京都の熊野神社でもいましたよね。なんだか懐かしいなぁ……」


「そうね。あの旅もとてもいい思い出よね……」


美波と美鈴が京都での旅を思い出し、感慨にふけっていた。


「私にとっても二人がいてくれたから、とても特別な思い出になりましたよ。……なんて言ったら自分には似合わないかな……」


そう言いながら、さとしが鼻の頭を恥ずかしそうにかいていた。


((さとしさんはそういうところがずるい!))


二人はそんなさとしを微笑みながら見ていたのであった。

ここでさとしが何か思いついたように二人に提案する。


「実はここには面白い道があるんですけど、よかったら三人でその道を歩いてみませんか?」


美波がその提案に飛びつく。


「なんか面白そう!是非歩いてみたいです!」


「そうね。川越での素敵な思い出の一つとして、ちょうどいいかもしれないわね」


二人の賛同を得られたさとしは、二人を入ってきた道とは反対側にある道へと誘導した。

そこには大小の突起がついた小石が敷き詰められていた。

それを見た二人。


「これってまさか……」「これもしかして……」


そう言って美鈴と美波が躊躇する。


「これは川越熊野神社の名物である『足踏み健康ロード』ですよ」


急に顔色を悪くする二人。


「わ、私そういえばお医者様にこういう道を歩いてはいけないって言われているんです……」


美鈴が苦しい言い訳をすると、美波もそれに続いた。


「そ、そういえば、私も死んだおじいちゃんから遺言で、でこぼこした道をはだしで歩いてはいけないって……」


これに美鈴がツッコミを入れる。


「美波、おじいちゃんなら今週は元気に老人会の仲間と温泉に湯治に行っているじゃないの」


「お母さんの裏切り者!」


二人の様子に苦笑いを浮かべるさとし。


「どうせなら三人で歩いてみたかったんですけどね……。そうだこういうのはどうですか?この道をちゃんと歩ききった人のお願いをかなえる手助けを僕がするって言うのは……」


さとしの提案に二人が目の色を変えた。


「私やります!お母さんはお医者様に止められているみたいですし!」


「美波、ずるいわよ!そういえば先週病院に行ったらもう歩いて構わない、というかむしろ健康ロードを歩きなさいって言われた気がするわ!」


二人の手のひら返しを楽しそうに見ているさとしであった。


「なら最初は僕から行きますからちゃんとついてきてくださいよ」


そう言って先に歩き出すさとしに、我先にと、争いながら後をついて行く二人であった。


「結構足裏に来ますね。二人とも大丈夫ですか?」


顔をしかめながら二人の状態確認をするさとし。

二人は足裏の痛みに、声にならない悲鳴を上げながら、ゆっくりと前に進むのであった。


((これを耐えれば、さとしさんと……))


さとしは一足先にゴールすると、心配して二人のところまで靴を履いて戻ってきたのであった。


「あと残り三分の一ですから頑張って!」


さとしの励ましに最後の気力を振り絞る二人。

あと3歩でゴールというところまでやってきたのであった。

この時、美鈴の足先が石の突起に引っ掛かり転びそうになってしまう。

それを横を一緒に歩いていた美波が、とっさに腕をつかみ、助けようとした。

しかし勢いを殺しきれず、二人とも道から外れてしまうと思われた時にそれは起こった。

倒れそうになる2人をさとしがしっかりと受け止め、支えたのであった。


「二人とも大丈夫ですか?ケガとかしてないですか?」


「さとしさん、ありがとうございます。さとしさんのおかげで何ともありませんよ」


そう言って微笑む美鈴であった。

その後、さとしに手を引かれた二人は無事に最後まで歩ききるのであった。

ゴールした美波がさとしの方を向いて微笑んだ。


「やっぱり私たちのお願いを成就させるには、さとしさんの協力が必要みたいです!頼りにしてますね、さとしさん」


「そうよね。やっぱり私達に幸せを運んでくれるのはさとしさんしかいないわよね!」


そう言って美波に同意する美鈴であった。

靴を履きながら美波に小声で声をかける美鈴。


「美波、とりあえず今は一時休戦にして、さとしさんとの限られた埼玉での時間をめい一杯楽しみましょ」


「そうだね、お母さん」


こうして秘かに二人の間で休戦協定が結ばれたのであった。

さとしを巡る戦いがどのような形で収まるのかは、まだ誰にもわからない。

しかし、この埼玉での旅が素敵なものになる予感だけは、三人が共通して感じていたのであった。


第3章第17話をお読みいただきありがとうございます。


今回は川越熊野神社のお話を書かせていただきました。

去年の12月初旬に御朱印を頂いてきたのですが、とても訪れる方が多くびっくりしました。

以前行ったときに一度健康ロードを歩いたのですが、かなりに苦行でございました(-_-;)

是非皆様も訪れた際には一度挑戦してみてください。


評価☆&ブックマークでの応援をお待ちしております。応援してもらえると作者の心が穏やかになり心の健康を保てます(笑)。ぜひよろしくお願いします。


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