第3章 第十二話:妄想と現実の間(美波視点)
今回は箸休め回になります。飛ばして読んでもストーリー的には何の影響もありません(笑)。
私は内海美波、18歳の高校3年生だ。
私は今恋をしている。以前、幼馴染の男の子にしていたような恋に恋するようなものでなく、一人の男性を心の底から独占したいと思っている。
その幸せ者の男性の名前は『折口 さとし』、42歳の治療院経営者だ。
細かい再会や恋にどのように落ちていったかに関する内容は割愛するので、再度確認したくなった読者さんは第1章を読み直して、私とさとしさんのラブロマンスの旅路を堪能してほしい。
そんな私には強力なライバルが存在する。それは私の母親である美鈴お母さんだ。
私のお母さんは娘の私から見てもとてもきれいで、実年齢(43歳)よりも10歳ぐらい若く見える。
事あるごとに私がさとしさんにアプローチするのを邪魔し、さらにはさとしさんにこっそり言い寄ったりしているのだ。
(このままではお母さんにさとしさんを取られてしまうかもしれない。何とか手を打たねば)
そう思って、美波なりに色々アピールするのだが、なぜかさとしにはうまくそのアピールが伝わっていないように感じられた。
そんな矢先に起こったのが『久兵衛屋事件』である。
久兵衛屋事件とはお母さん(美鈴)がさとしさんに夜の運動のお誘いをかけたのだ!
私は最初、夜の運動をお散歩やランニングなどと思っていたのだが、駐車場へ向かう時にお母さんから聞かされた夜の運動の内容は衝撃的であった。
(まさか夜の運動が、さとしさんとの……ベッドでの……であっただなんて)
もちろんいつかは私もさとしさんと深い仲になりたいと願ってはいる。しかし、順番というものがあると思うのです!ここで私の理想の手順を皆様に特別にお教えしましょう。
①「美波」「さとしさん」と呼び合いながら、二人で手をつないでのデート
②沈む夕焼けに照らされながらするファーストキス
③何度もデートを重ねた二人がクリスマスイブの夜。高級ホテルの最上階から外に舞う雪を窓越しに見ながら、背中から優しく抱きしめられ、そのままベッドへ連れていかれる。そして、そのまま二人だけの世界へ入っていくの!そして翌日の朝、太陽の光が差し込むベッドの上には一糸まとわぬ二人の姿が……
(キャー(〃ノωノ)。とうとう私とさとしさんは結ばれたのね。教会の鐘の音が聞こえてくるわ。これからは二人で手をつないで歩んでいくのね……※これは美波の妄想の中の二人のお話です)
ここで現実に戻ってくる美波。
(私のこの完璧な計画だけれど、今夜、お母さんに先を越されてしまったら、何もかも水の泡と化してしまう可能性がある)
そこで覚悟を決めた顔をする美波。
(腹をくくるのよ、美波!今やらないでいつ動くというの?今でしょ!)
これを誰かが聞いていればきっと「林修かよ!」と突っ込んでくれたことでしょう。
誰も突っ込んでくれないことを少し寂しく思う美波であった。
(私は今夜、乙女から大人の女性へと進化するのよ!)
ここで美波は声を上げる。
「(女性の大人になる)時は来た。ただそれだけのことよ」
まるで橋本信也(女バージョン)のような迷言を残す美波であった。
その日の夜、美波は美鈴と同じ部屋で寝ていることもあり、美鈴が夜這いをかけに行かないか寝ずの番をしつつ、さとしがいつ夜這いに来てもいいように心の準備を整えていた。
そして今現在朝7時。朝日が窓の隙間から美波のことを照らす。
残念ながら朝日が照らす中、美波の妄想の中にいた、布団の上で裸で抱きしめ合う二人は、現実にはどこにもいなかったのであった。
第3章第12話をお読みいただきありがとうございます。
今回は箸休め的な内容になります。
美波の妄想と現実のギャップを感じて頂けたら嬉しいです。
今回で2日目も無事に終わりとなります。
3日目から御朱印集めの旅が本格的にスタートします。
お楽しみに!
もし気に入っていただけましたら、ブックマークと評価☆及び感想を頂けると、美波のさらなる妄想が見られるでしょう(笑)。
お知らせ:ストックが切れました(-_-;)明日は投稿できるか微妙です。申し訳ありませんm(_ _)m




