第2章 第二十五話:「ご当地スナック&駄菓子」探索(後編)
「それでは気を取り直して次のお菓子に行こうか!エントリーナンバー④『舞妓はんひぃ〜ひぃ〜 一味唐辛子プレッツェル』。これは駅に着いた時に売店で見かけて、買っておいたんだ」
「見るからに辛そうですね……」
「辛いのが苦手ならやめておいてもいいんだよ」
そのさとしの優しさから出た言葉を、子ども扱いされたと勘違いした美波は憮然としてプレッツェルをひとつ口に運んでいった。
「あれ、意外と辛くな……」
平気な表情で食べていた美波であったが、徐々に顔が赤く染まっていき額からジワリと汗が噴き出ていた。
「か、からいっ!」
こうなることがわかっていたかのようにお茶の準備をしていたさとし。
「ほら、まずはお茶を飲んで」
さとしに渡されたお茶をゴクゴクと飲む美波。
一瞬だけ辛さが遠のいたが、また徐々に口の中が熱く燃え上がってくる。
「そしたら今度は、さっき食べたブラックサンダーを食べてごらん」
言われるがまま口の中が熱いのを我慢してブラックサンダーを食べていった。
すると口の中の辛さが見る見る間に落ち着いていったのであった。
「……ふぅ、落ち着いた。これ、すごい相性ですね!私の一押しは『ブラックサンダーとプレッツェルのセット』できまりです!」
「美波、それじゃ二つとも買っていかないといけなくなっちゃうじゃないの……」
「まあ、ブラックサンダー自体はそんなにかさばらないですし、それはそれでありかもしれないですね。でも一応まだあと二つ用意してますからそちらも食べてみましょうか」
そう言って次に取り出したお菓子は『ぼんち揚 小袋タイプ』であった。ちなみにこの商品はうすくち醤油と、かつおや昆布のおだしを使った、やさしくて甘辛い関西風の味付けが特徴で、1960年の発売以来、60年以上愛されているロングセラー商品である。
「これがエントリーナンバー⑤になります」
早速袋を開けて、一つずつ口に運ぶ三人であった。
最初にさとしが感想を言った。
「おだしの効いた甘辛い醤油味がおいしいですね」
続いて美鈴が感想を言う。
「サクサクとしたこの軽い感じもいいわね」
そして、トリを飾るのは美波であった。
「このサイズなら気兼ねなく友達なんかに配れていいかもしれないです」
割と三人の評価が高いものになったのであった。
「それでは最後のエントリーナンバー⑥、『関西限定 じゃがりこ たこ焼き味(ソースマヨ風味)』です」
「私じゃがりこ好きなんですよ。早速食べましょ!」
そう言って美波がお菓子の蓋を取り外し、4~5本を一回で手に取るとおいしそうに、ほおばりはじめたのであった。
「これはまさにソースマヨ味のじゃがりこだね。美波的に味はどうだい?」
「おいしいですよ。まあでも想像通りって気もしますけど……」
「限定といっても、基本じゃがりこでしかないからね」
苦笑いをするさとしであった。
「それにこれだと京都というよりも大阪に行ってきたみたいに思われちゃいますよ」
そう言って美鈴がおかしそうに笑っていた。
ーーー
こうして盛大に行われた『お土産用駄菓子選考会議』は幕を閉じたのであった。
ちなみに最終的に選ばれたのは美波一押しの『舞妓はんひぃ〜ひぃ〜 一味唐辛子プレッツェル』と『京都ブラックサンダー』のセットに決まったのであった。
その後は、さとしが買ってきたお菓子を食べながら、三人で今回の旅を振り返り、楽しく話をするのであった。
まるで明日の朝が来るのが少しでも遅くなればいいと願っているかのように……。
第2章第25話をお読みいただきありがとうございます。
今回は、前話に引き続き「ご当地スナック&駄菓子」の回となりました。
実は私、このプレッツェルを実際にお土産で買って自分でも食べてみたのですが、作中の美波と全く同じことになりました(-_-;)
結構辛いものには強い自信があったんですけどね……。
皆さんも良かったらぜひ一度お試しください(笑)。どうなっても一切責任は負いませんので、くれぐれも自己責任の上で! 最初こそ辛いのですが、味は本当においしくて、食べ慣れると不思議と後を引く美味しさです。
今回の「駄菓子選考会企画」を面白いと感じてしまったそこのあなた!ここは素直にブックマークと【評価☆☆☆☆☆】を入れて作者を称賛してください!きっと作者が調子に乗ってくれると思います(笑)
明日もまた午前中に1話投稿する予定ですので、是非よろしくお願いします。




