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二十六話 対抗戦前のイベント


「福崎君、また午後ね」


「はい」


 ルヴィエさんとの特訓は大体一ヶ月ぐらいたち、僕は体を動かすことに慣れてきた。それと関係しているのか、最近は今日みたいに午後もプラスで特訓があったりする。


 それにしても、今日の午後もかぁ~、はぁ。

 僕は今日一番の疲れることが終わったわけではないと知り、若干テンションが落ちながら教室の中に入り席に座る。

 席に座ったところで、学校に備え付けてある木製の時計を見て、あと十分ぐらいかと思いながら机にうつ伏せになる。


 数分経ち、少し腕が痛くなりながらも気持ちよく眠れそうになってきたところで、ガラガラガラという、誰かが扉を開ける音が聞こえてきた。

 僕はメンドイなと思いながらも、体を起こす。

 そうしたら、僕が思っていた通りの人物である担任が教壇に立っていた。

 うちの担任は短期で規律とか礼儀にうるさくて、他の人がうつ伏せで寝ていた時に結構ガミガミとうるさかった記憶があったので、僕はうつ伏せの体勢を取る前から担任が来たら顔を上げようと考えていた。


「起立!気を付け!礼!」


 相変わらず無駄に声がでかいなと思いつつ、担任に目を付けられるのは面倒くさいから、しっかりと背筋を伸ばして膝裏が気持ちいいのか痛いのかがよくわからない感覚になるまで筋肉の筋を伸ばしながら礼をする。

 

「着席」


 僕は椅子に座るのと共に若干の眠気が襲ってきて、無理やり口を閉じて目元に涙が溜まるのを感じながらあくびをした。


「さて、対抗戦まであと一ヶ月までとなったな。もちろん貴様らは、対抗戦のために準備をしてきたであろうな?」


 そうか。大体一ヶ月ルヴィエさんと特訓したから、対抗戦まであと一ヶ月になるのか。

 いつもの僕だったら、そんな一か月より前からそういう行事に向けて何もしないというか、数日前ぐらいから準備をするかもしれないってレベルだけど、今回はいろいろとあったせいで結果的に準備していることになっているというのがなんか新鮮だな。


「ただ、個人枠での出場を考えている者もいて、団体枠での出場は考えていない者もいるかもしれない。だが、今回はこのクラス全員は団体枠で出場してもらう!異論は認めん!」


 えっ、まじか。普通に嫌なんだけど。

 団体戦で出るっていうのが嫌だし、誰か組む人を探さないといけないというのが考えるだけで嫌だ。

 いつものパーティーで出られるならいいんだけど、ルヴィエさんなんて引っ張りだこだろうし、エルディーさんとは最近気まずいプラス、ルヴィエさん並みに人気だろうからそんなことにならなそう。

 そうすると、他に交友関係のある人とかいないから、教師かなんかに残り物同士で組まされる未来しか見えない。

 というか、それならましな方なのかもしれない。本当に組む人がいなくて、毎日他のクラスとかまで行って、まだ組んでない人とかを探すみたいな地獄になる可能性すらあるよな。

 ……はあ、本当に嫌なんだけど。

 

「だが対抗戦の前に、貴様らには一つイベントがある。それは、我々学校側が指定したチームで一週間の間、一緒に依頼を受けてもらうというものだ!今まで一緒に組んだ者もいれば、そうではない者もいるだろう。そして、チームを組む候補は一年生全体となる」


 一年生全体?……つまりは、クラスの人以外と組む可能性があるということか。

 担任が言ったことを周りの人たちも僕と同じ解釈をしたのか、クラス内が少しざわざわとし始める。


 僕としてはクラスの人たちもほぼ知らない人だからどこの誰と組んでも変らないけど、他の人はそんなことないだろうから、普通に嫌だろうな。

 というか、僕としては強制的にチームを組んでくれた方がありがたいまであるし。


「貴様ら静まれ!!」


 担任が怒鳴ると、ざわざわしだしてきた教室がシーンとなった。


「では、ホームルームを終了する」


 よくよく考えたら、ルヴィエさんとの特訓がなくなるわけだし、僕にとっては意外とありなのかもしれない。

 修学旅行とかでさえ特に楽しい記憶がないから、学校の行事とかで自分にプラスに働くのは人生で初めてかもしれないな。


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