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神に選ばれたので、好き勝手に生きます  作者: 櫻木サヱ
神の力、バレました

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15/19

神殿から来た少女

鉱山の奥。


暗闇の中で、

無数の赤い目が光っていた。


ぞわりと背筋が冷える。


「チッ……!」


ギルドマスターが舌打ちする。


「数が多すぎるな」


闇の中から、

次々と人影が現れる。


ボロボロの鎧。


黒い靄。


不自然な動き。


全部、

さっきと同じ。


《汚染変異体》


しかも。


《危険度:C〜B》


「おいおい……」


普通にヤバい。


冒険者たちも顔色を変えていた。


「失踪した連中か……?」


「こんなの、もう人間じゃねぇ……!」


空気が張り詰める。


その瞬間。


変異体たちが一斉に動いた。


「アァァァァッ!!」


速い。


人間とは思えない速度。


「来るぞ!」


ギルドマスターが前へ出る。


剣閃。


一体を斬り飛ばす。


だが。


後ろから別の個体。


さらに横から二体。


数が多い。


フィアも剣を抜いた。


銀閃が走る。


変異体の腕が飛ぶ。


「ユーマ、下がって」


「でも!」


「今は邪魔」


ひどい。


でも否定できない。


俺、

近接戦闘の経験ゼロだし。


その時。


一体の変異体が、

冒険者へ飛びかかった。


「っ!」


間に合わない。


そう思った瞬間。


青白い光が走った。


「――聖結界」


静かな声。


神殿の少女だった。


瞬間。


透明な壁が展開される。


ドゴォン!!


変異体が弾き飛ばされた。


「おおっ!?」


すげぇ!


少女は静かに前へ出る。


ローブが揺れる。


そして右手を掲げた。


「穢れを祓います」


次の瞬間。


眩い光が広がった。


「――浄化」


パァァァァァッ!!


神聖な光。


空気が震える。


変異体たちが苦しみ始めた。


「ギャァァァァッ!!」


黒い靄が蒸発していく。


すごい。


完全に聖女系だ。


《解析》が反応する。


《高位神聖術式》

《汚染特攻効果を確認》


なるほど。


相性いいのか。


フィアが驚いた顔をした。


「……強い」


神殿の少女は、

淡々としていた。


「下がっていてください」


その姿は、

妙に神々しかった。


だが。


次の瞬間。


鉱山全体が揺れた。


ゴゴゴゴゴ……!!


「!?」


天井から砂が落ちる。


変異体たちが一斉に後退した。


まるで。


“何か”を恐れるように。


《警告》

《高位個体 接近中》


またかよ!?


暗闇の奥。


そこから、

重い足音が響く。


ドシン。


ドシン。


空気が変わった。


冷たい。


息苦しい。


そして。


巨大な影が現れる。


「な……」


誰かが息を呑む。


デカい。


三メートル近い巨体。


黒い外殻。


人型。


でも顔がない。


代わりに、

胸部に巨大な赤い目玉が埋め込まれていた。


「なんだよあれ……」


《鉱山守護者》

《汚染変異上位種》

《危険度:A》


A!?


おかしいだろ!!


フィアの顔色が変わる。


「こんなの聞いてない……!」


ギルドマスターですら険しい顔だった。


「撤退準備しろ」


即決だった。


つまりそれくらい危険。


だが。


守護者の赤い目が、

こちらを向いた。


そして。


視線が止まる。


俺の右手。


紋章。


瞬間。


守護者が咆哮した。


「■■■■■■■■!!」


音ですらなかった。


空気が爆発する。


「っ!?」


全員が吹き飛ばされる。


やばい。


強すぎる。


その時。


《解析》が、

勝手に情報を流し込んできた。


《核を破壊せよ》


「核?」


守護者の胸。


赤い目玉。


あれか。


だが。


どうやって?


その瞬間。


守護者が腕を振り上げた。


黒い魔力が集まる。


「ユーマ!!」


フィアが叫ぶ。


直後。


巨大な黒い衝撃波が放たれた。

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