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神に選ばれたので、好き勝手に生きます  作者: 櫻木サヱ
神の力、バレました

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12/18

解析スキルの異常進化

「――見つけました」


静かな声だった。


なのに。


ギルド中の空気が一瞬で張り詰める。


白銀の髪の少女は、

まっすぐこちらを見ていた。


いや。


正確には――俺を。


「……」


嫌な汗が流れる。


《解析》が、

警告みたいに点滅していた。


《高濃度神聖魔力を確認》

《危険度:測定不能》


測定不能!?


怖いんだけど!?


隣のフィアも、

警戒したように少女を見ていた。


「神殿の人間……」


小さく呟く。


どうやら知ってるらしい。


少女はゆっくりこちらへ歩いてくる。


足音は静かなのに、

妙に存在感があった。


冒険者たちも自然と道を開ける。


なんだこのラスボス感。


そして。


少女は俺たちのテーブル前で止まった。


青い瞳が、

まっすぐ俺を射抜く。


「あなた」


「は、はい」


「先ほど強い魔力反応がありました」


ギクッ。


絶対俺だ。


クレーター案件だ。


少女は続ける。


「街の外で何かありましたか?」


「えーっと……」


どう答える。


フィアが横から口を開いた。


「上位種と遭遇した」


少女の目が少し細くなる。


「シャドウウルフ・ロードですね?」


「知ってるのか」


「神殿は周辺魔力を監視しています」


へぇ。


異世界ハイテクだな。


いや魔法テクか。


少女は再び俺を見る。


その視線が鋭い。


なんか見透かされてる感じがする。


《警告》

《神聖感知系能力を確認》


うわ怖っ。


俺は慌てて視線を逸らした。


すると少女は、

小さく首を傾げる。


「……?」


その瞬間。


《解析》が突然暴走した。


視界が光る。


大量の情報。


文字。


魔力構造。


神聖術式。


全部流れ込んでくる。


「っ……!」


頭が痛い。


「ユーマ?」


フィアが驚く。


少女も目を見開いた。


《対象解析開始》


やめろォ!?


勝手にやるな!


だが止まらない。


少女の周囲に、

青白い線が見え始める。


魔力の流れ。


術式構造。


体内循環。


全部見える。


《個体名:???》

《神聖属性適性:SS》

《加護反応:高位》

《封印術式を確認》


「……封印?」


思わず呟いてしまった。


瞬間。


少女の表情が変わった。


「――なぜ、それを?」


やばい。


フィアがこちらを見る。


「ユーマ?」


しまった。


完全に口滑った。


少女は一歩近づく。


「今、何を見ました?」


圧がすごい。


怖い。


でも《解析》は止まらない。


次々情報が流れ込む。


《神殿所属》

《高位神官候補》

《複数封印術式により力を制御中》


うわぁ。


なんかすごい子だった。


少女は明らかに動揺していた。


「ありえません……」


「え?」


「私の封印は最高位術式です。見抜ける人間など……」


そこで彼女は止まる。


そして。


じっと俺を見る。


「……あなた、何者ですか?」


やばい。


その時だった。


「おいおい、食堂で睨み合いはやめろ」


低い声。


ギルドマスターだった。


助かった……!


ギルドマスターは少女を見る。


「神殿のお嬢さん。ここはギルドだ」


「……失礼しました」


少女はすぐ一歩下がった。


礼儀はちゃんとしてるらしい。


ギルドマスターは俺を見る。


「新人」


「はい」


「お前、また何かやったな?」


鋭すぎるんだよこの人。


俺が黙っていると、

フィアが口を開く。


「ユーマのスキル」


「ほう?」


「多分、《解析》」


ギルドマスターが眉をひそめる。


「解析ぃ?」


完全に疑ってる顔。


まあ普通そうなる。


すると少女が静かに言った。


「……ただの解析ではありません」


空気が変わった。


少女の青い瞳が、

真っ直ぐ俺を見る。


「普通の解析スキルでは、私の封印術式は見えない」


ギルド内がざわつく。


「封印術式?」


「神殿の術式を?」


「新人が?」


やめて。


目立ちたくない。


だが少女は、

じっと俺を見つめたままだった。


「興味があります」


「へ?」


「あなたの力」


その瞬間。


《解析》が再び反応する。


《警告》

《対象から高い関心を向けられています》


そんなシステムメッセージみたいに言うな。

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