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初対面 ˜”*°• 白石 柚葉 side•°*”˜

柚葉視点に戻ります。

「神楽蓮だ。じゃあな」


そう言って、彼はひらりと背を向けて歩き出した。


「……かぐら、れん?」

彼の背中を見送りながら、私はその名前を口の中で繰り返す。


神楽蓮。495点で学年一位の、あの神楽蓮?


私が「どうせ顔だけの野郎でしょ」と散々毒舌を吐いていた、あの――。


え?……えええええええええっ!?!?


脳内での情報処理が追いついた瞬間、私の顔は一気に沸騰した。


「う、嘘でしょーーーーー!?!?」


気がついた時には、自分がいる場所が図書館というのを忘れて、静寂を切り裂くような叫び声を上げてしまってい

た。


「ちょっ、柚葉ちゃん、しぃー!司書さんに怒られるよ」

「ご、ごめん。ちょっと衝撃的すぎて。あれが、神楽蓮?」


「う、うん。そうだよ。柚葉ちゃん、私に見かけたら教えてって言ってたのに、自分で捕まえてるじゃん!それにしても、なに、さっきの少女漫画みたいな展開!どうしたらそうなった?」


「ち、違うの!脚立から落ちそうになって…っていうか神楽蓮ってあいつなの?!悔しい!借り1になっちゃったじゃない!しかも名前まで教えちゃったぁ」


私は、顔を真っ赤にして机に突っ伏す。


鈴ちゃんとこそこそと喋っていると近くの席の神楽蓮から視線を感じて余計居心地が悪い。


きまずい…… 集中しないと! こうなったらもう『打倒、神楽蓮』やってやるわよ!

私は、この屈辱を上書きするべくノートに向かう。


でも、

しゅ、集中できない……。


集中しようと頑張って文字を書くが、気を抜くと、受け止めてもらった時の距離で見た神楽蓮の思ったよりもカッコいい顔や、体を支える大きな手、「危なっかしくてみてられねぇ」という声が頭の中で反芻し、顔が赤くなってしまう。


そんな柚葉を鈴はニヤニヤとしながらみつめるのであった。

お読みいただきありがとうございました!

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