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学園説明会4

――学園説明会当日


「それでは今日一日、頑張っていきましょう!」

「「「「おーー!!」」」」


生徒会室の前で生徒会メンバー全員で気合いを入れ、私たちはそれぞれの持ち場に向かった。


◇◇◇


裏庭についた私たちは、念話を送る。


《こちら白石・神楽ペア。持ち場につきました》

《こちら水瀬。同じく持ち場についた》

《こちら烏丸・水野ペア。受付についた。後10分ほどで受付開始だ。そろそろ結界が解除されると思う》


それを聞いた私は、隣で警戒をしている蓮くんに烏丸くんからの報告を伝え、

「わかった」と蓮くんは力強く頷く。

それを横目で見ながら、念話で《白石了解。結界が解除されたら報告する》と送った。


◇◇◇


「柚葉!」


蓮くんのこえで視線を上げると、学園を覆うように張ってある結界が上部から割れていき、解除されていっているところだった。


私は、すぐに念話で《結界が解除された。各ペア、引き続き警戒を》と送りながら、周囲の警戒をする。


「今のところ問題なさそうだね」

「ああ。だが結界が解けた以上、何が起きてもおかしくない。気を引き締めていこう」


蓮くんは真剣な眼差しで周囲を見渡している。いつもの意地悪な雰囲気を消し、完全に『会長』としての顔だ。その横顔の格好良さに、思わず胸が少し高鳴ってしまう。


「……何見とれてるの?」

「っ!  見とれてなんてない!」


急に視線の角度を変えられ、慌てて目をそらすと、蓮くんは満足そうに「ふっ」と小さく笑った。

もう、すぐそうやって油断させようとするんだから……!


顔に上った熱を冷ますように深呼吸をしていると、頭の中に烏丸くんの声が響いた。


《こちら烏丸。受付を開始したよ。……あ、そうだ白石さん。君の妹さんが出入り口付近に来てるよ。『お姉様いるかな〜?』って探してる》


「えっ、柚鈴が!?」


思わず声に出てしまう。


「どうした、柚葉」

「あ、烏丸くんから念話で……妹の柚鈴が受付に来て、私を探してるらしくて」

「へえ、柚鈴ちゃんが。……柚葉、烏丸に『裏庭まで案内してくれ』って送って」


ニヤリと笑う蓮くんに、私は驚いて問い返す。


「ちょっと蓮くん!? なんで裏庭に呼ぶの!?」

「いいじゃん。夏休み以来だし、また挨拶しておきたいでしょ」


相変わらず強引な蓮くんに押し切られ、私はため息をつき、《白石了解。烏丸くん、柚鈴に裏庭までの道を教えてあげてくれる?》と念話で送った。

それから間もなく、奥からパッと顔をキラキラに輝かせた柚鈴が走ってきた。


「柚葉お姉様! 神楽のお兄さん!」

「柚鈴!  本当に来たんだ」

「柚鈴ちゃん、いらっしゃい。今日も可愛いね」


蓮くんが優しく微笑むと、柚鈴はウフフと嬉しそうに笑ったあと、私の顔をじーっと覗き込んできた。


「やっぱり……!  柚葉お姉様、蓮お兄さんと一緒だとすごく顔が赤いね」

「なっ……!?  赤くなんてなってない!」

「嘘だぁ!  夏休みに会った時より、絶対に距離縮まってるでしょ? 二人きりの警備、お邪魔してごめんね」


ニヤニヤしながら私を揶揄う柚鈴に、蓮くんは満足そうに口元を緩めた。


「ははっ、柚鈴ちゃんは相変わらず観察眼が鋭いね。ご褒美に、あとで生徒会室の美味しいお菓子あげちゃう」

「わーい! 神楽のお兄さん大好き! 柚葉お姉様をよろしくお願いします!」

「ちょっと二人とも、私を置いて勝手に話を進めないでよ……!もう。ほら柚鈴。学園説明会始まっちゃうよ!」


私は、話題を変えようと必死。柚鈴は渋々といった様子で「はーい」と返事をし、校舎の中に入っていった。

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