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任命

――翌日


今日からまた学園が始まった。


今日は始業式やHR(ホームルーム)のみで終了になる。


ということで始業式、なのだが。


明日から生徒会活動が私たちに代替わりするということで、この始業式は生徒会の任命式でもあるらしい。


なので私たち新生徒会メンバーである私、蓮くん、烏丸くん、水野さん、水瀬くんの五人で壇上に立っていた。


「こうしてみると全校生徒って多いんだな」


私は結構、この眺めに緊張しているのだが、蓮くんはどこ吹く風で呑気にそんなことを言っている。

逆に尊敬してしまう。


そりゃそうでしょ……一学年だけで180人いるんだもの……それが三学年なんだから。


私は心の中で突っ込むので精一杯だ。



そんなこと思っていると、ついに任命式が始まった。


「新生徒会メンバー、前へ」

「「はい」」


私たちは学園長の前に並んで立つ。


「まずは会長。1年A組 神楽蓮 並びに 1年B組 白石柚葉」

「「はい!」」


私たちは同時に返事をして、一歩前に出る。


「任命証。 神楽蓮。並びに白石柚葉。 右の者を、第24代生徒会長に任命する! ……頑張りなさい」

「「ありがとうございます」」


私たちはそれぞれ学園長から任命証を受け取り、一礼して一歩下がる。


その後も書記・会計・庶務とつつがなく新生徒会の任命式が行われていった。


◇◇◇


無事任命式も終わり、壇上を降りたところで、生徒会担当の九条先生に呼び止められた。


「ちょっといいかな?」

「はい」

「明日からの仕事についての引き継ぎがあるから、申し訳ないんだけど今日の放課後生徒会室に集まってくれないかな?」

「「分かりました」」


まあこうなったら頑張りますか〜。


そう思いながら、蓮くんの方をチラリとみると目が合う。

その目は「頑張ろうね」と言っている気がした。


◇◇◇


――放課後


「じゃあ、先寮に戻ってて」

「うん。引き継ぎ頑張ってね!」

「ありがと」


鈴ちゃんと教室の前で別れる。


A組は私のクラスの隣だから、蓮くんも誘って一緒に行こうかな?

そう思って私は、生徒会室に行こうと踏み出した足をA組の方向に方向転換する。


蓮くんいるかな?


少しワクワクしながらA組の教室を覗いたが、蓮くんはA組の女子に囲まれていた。


あ、忘れてた。蓮くんってモテるんだった……。まあ、あのスペックだからね……。


そう考えると、少し胸がチクッと痛む。


……なんで痛むんだろ?


疑問に思いながら、私は雑念を消すように首を軽く振る。

長期休み中ずっと同じ屋根の下にいたから、近くに感じてたけどこうしてみると遠い人のように感じるなぁ……。


はぁ……とため息をつく。


1人で行くか。


そう思って先に行こうと視線を少し上げる。

すると


「っ……!」


蓮くんと目が合い、微笑まれる。

そして『ちょっと待って』と口の形で伝えられた。


蓮くんは、女子に何かを行った後、私の方に来る。


「ごめんね。行こっか」

「あ……う、うん」


私は戸惑いながらも頷き蓮くんと一緒に生徒会室に向かった。

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