妖力暴走4
――ひとしきり笑い合った後
「柚葉様。体調はいかがですか?」
舞花が、私の寝室にやってきた。
「大丈夫よ。妖力暴走があった翌日とは思えないぐらい」
「確かに元気そうですね……いつもは2日は必ず寝込むのに」
「そうなのよね……」
私たちが小首を傾げながら話していると、蓮くんが「どういうことだ?」と話しかけてきた。
「えっとね。いつもは妖力暴走した翌日も寝込んでいるの。だから、今回は回復が早くてびっくりというか……」
「なるほど」
「柚葉様。朝食は部屋で食べられますか?」
「いや、起きれるから食堂に行くわ」
「承知いたしました」
舞花はそう言って一礼し、寝室を後にした。
「じゃあ柚葉。俺は自分の部屋に戻るね。着替えるでしょ?」
「うん。ありがとう、蓮くん」
「おう。じゃあまた」
そう言って蓮くんは寝室を出て行った。
「着替えるか」
私は、伸びをして立ち上がり、クローゼットの扉を開けた。
◇◇◇
部屋の前で蓮くんと合流した私は、蓮くんと食堂の襖を開けた。
「あれ? 柚葉お姉様。妖力暴走で寝込んでたんじゃないの? 早くない?」
食堂の中に入ると、もう席に着いていた柚鈴が不思議そうな顔をして聞いた。
「うん。いつもより早いよね。でも、もう元気だから」
「不思議だね。いつもは2日は必ず寝込むのに」
お父様も不思議そうな顔をしている。
「そうやね。ま、今日は大人しゅう安静にしときやす」
「はい」
「朝食が冷めちゃうし、とりあえずいただこうか」
皆が不思議そうに首を捻る中、暖かい朝食を見ながらお父様が言った。
「そうだね」
「「いただきます」」
私たちは、気を取り直して朝食を食べることにした。
「ん〜、美味しい」
相変わらず美味しいご飯を噛み締めながら、「もうそろそろ長期休暇が終わるな……」と少し寂しいような楽しみなような気持ちになる。
私は夢中で美味しいご飯を食べた。
だから、母がぼそっとなにかを呟いたことに気づかなかった。
この話で「二章 長期休み編」は終了です!
次話から、「三章 生徒会編」です!
ぜひ読んでください!
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