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呼び出し ˜”*°• 白石 柚葉 side•°*”˜

柚葉視点です


図書室でお互いの過去を話し、お互いを名前で呼び合った次の日。

ちなみに、昨日の夜、図書室から帰ってきた後、鈴ちゃんから激しく問い詰められた。


かわしてはぐらかすの、大変だった……。


まあそれはいいとして、HRが終わって、次の授業の教室に移動しようと荷物を持った時だった。


「白石さん、ちょっといい?」


担任の教師に呼び止められ、返事をして鈴ちゃんに声をかける。


「ごめん、先行ってて」

「大丈夫! 荷物持ってこうか?」

「本当? ありがとう!」


ありがたく鈴ちゃんの好意に甘えさせてもらい、担任に向きなおる。


「ごめんなさいね、白石さん。次の生徒会のことについて話したいことがあるから、今日の放課後、3階生徒会室にきてくれる?」


忘れてたぁ……その存在…神楽くん――じゃなかった、蓮くんに勝つことに夢中になりすぎてた……確か一位って生徒会長だっけ? め、目立ちたくないのにぃ……よし、蓮くんに押し付けるか!

そんなことを思いながら、渋々返事をする。


「……分かりました」


そう言って、できるだけ急いで教室に向かった。



――放課後

鈴ちゃんと別れて、私は3階の生徒会室に向かう。


「あれ、柚葉?」


後ろから、聞き慣れた声がする。

振り返ると、予想通りの人がいた。


「蓮くん! 蓮くんも呼び出された?」

「うん、生徒会? らしいね。」

「めんどくさいー! 私、この前のテスト蓮くんに勝つことしか考えてなかったから……それならもっと手抜くんだった……」


私がそう言うと、蓮くんが腹を抱えて爆笑した。


「そんなに生徒会活動したくないのかよ……! 本当に面白いね、柚葉って」

「うるさい」


そうこうしているうちに、生徒会室の前につく。

私たちは、深呼吸をして扉をノックする。


「一年A組、神楽蓮です」

「一年B組、白石柚葉です」


部屋の中から返事が聞こえてきたため、入室する。


「「失礼します」」


生徒会室の中には、もう私たち以外の3人が集まっていた。


「よし、全員揃ったな。テストの1週間前にも伝えたと思うが、先日の中間テストの上位5人で次の生徒会活動を行ってもらう。とりあえず神楽から時計回りに自己紹介」


「はい。一年A組、神楽蓮です。よろしくお願いします」

「一年B組、白石柚葉です。よろしくお願いします!」

「一年C組、烏丸鞍馬だ。よろしく」

「一年D組、水野葵です!よろしくお願いします!」

「一年A組、水瀬蒼井です。よろしくね」


全員の自己紹介が終わる。


私の主観で5人の印象をまとめると、


烏丸君は、トゲトゲの黒髪で、ぶっきらぼうな感じだ。みた感じ、烏天狗のあやかしだろう。

水野さんは、ショートカットに茶髪の可愛い女の子だ。多分人間だろう。成績上位者はあやかしが多い傾向がある。とても優秀なのだろう。

水瀬君は……蓮くんのルームメイトだ。蓮くんに負けず結構イケメンだが、マイペースな印象を受ける。この前蓮くんが水瀬君は水神の末裔と言っていた。


まあそんな感じだ。


「よし、あ、俺は生徒会担当の九条灯(ともり)だ。よろしくな。それじゃあ自己紹介も終わったところで説明に移るな。生徒会の代交代は9月、一ヶ月後の長期休みを挟んですぐだ。それまでに色々しないといけにことがあるから今集めた次第だ。ちなみに次の代に交代するのは来年のこの時期だ。役割は成績順に会長、副会長、書記、会計、庶務だ。だから、書記は烏丸、会計は水野、庶務は水瀬だな。会長と副会長は……えっと、テスト結果同立だったんだっけ?」

「そうですね」


蓮君が代表して答えてくれる。


「そうか……じゃあそこどうするか話し合うから、この後残ってくれ。まあ、今説明する必要があったのはこんな感じだ。質問あるか?……なさそうだな、それじゃあ、3人は寮に帰っていいぞ」


そう言われて、私たち以外の3人は生徒会室を退室して行った。


――私たち以外の三人が生徒会室を出て行った後、九条先生が切り出した。


「さて、どっちが生徒会長をする?」


よし、今こそ蓮くんに生徒会長を押し付けるチャンス!


そう思い、私は勢いよく九条先生に向かって言う。


「私は全然副会長で大丈夫です!蓮――じゃなくて、神楽くんの方が向いてると思いますし!」

蓮くんっていいそうになった……!危な!


そう思いながらチラリと蓮くんを見ると、ふと目があい、意味深に微笑まれる。

「いや、俺も別に向いてないんで。そもそもめんどくさいし。と、いうことで柚葉がやれよ。俺が支えてやるからさ」

と、蓮くんはニヤニヤして言った。


おい!押し付けんな!しかもなんか『俺が支えてやる』って何?不覚にもドキドキしそうになったし……。

自分にイライラしながら、負けてはいられないと反論する。


「それなら私もめんどくさい仕事は嫌なので。まとめる力では蓮くんの方が上だと思います!」


私たちは、『会長』を押し付け合う。

それをみて、九条先生が苦笑しながら言った。


「お前ら仲がいいんだな。じゃあこうしよう。学園長とも相談したんだが、今年度は点数も実力も完全に互角ということで、『W会長(共同生徒会長)』ってことにする。それじゃあ、2人も帰っていいぞ」


「失礼しました〜」

「……失礼しました」


そう言われて、私は渋々、蓮くんは面白そうに生徒会室を後にした。


廊下に出て、私は怒りながらまくし立てた。


「もう!蓮くんが引き受けてくれればよかったのに!めんどくさいじゃない、会長なんて」

「まあいいじゃん、W会長だったら、2人で作業する時間も増えると思うし」


……なんか嬉しそう……。

不審に思って私は、蓮くんをじとっとみる。

「……もしかして確信犯?」

「さあ、どうだろうな」

「……!!」


私は、してやられた感を胸に抱きながら女子寮にもどった。

「一章 入学編」はこれで終わりです。

次は「二章 長期休み編」です。

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