48話:フリズヘイムの村
慣れない山登りが終わる頃、ラキュア達3人の女性は、何処で拾ったのやら木の杖を突いて村へと到着した。その速度は恐ろしく遅く、ディスタもまたその介護により疲れ果てていた。
「よく頑張ったね、ディスタ」
「と、とうちゃん…オイラ、こんな貧弱な嫁は絶対取りたくないぞ…」
「安心しなさい…村の娘は皆元気が溢れてるからね。それにしても…」
ゼェハァゼェハァ
『や、やっと付いたのですね!!はは早く休みたいのですよ!!』
「わわ私もですラキュア様…そしてラキュア様を…」
「兎肉を逃してから空腹が収まらないのだよ…肉を…肉を下さい…」
「ぐうたらの食っちゃね何て村の住民なら追放ものだぞ…さぁ付いて来くるんだぞ」
ディスタが先導し村へと入って行った。そして、それを待っていたかの様にモフモフの毛皮を身に着けた村人達がぞろぞろと集まり出した。
「ジョイス!!それにディスタ!!無事だったか!!」
「帰りが遅いから心配したぞ!!あまり心配をかけるなよ」
「おや?見慣れぬ人が居るが…客人か?」
「フードで良く分からないけど顔立ちが女性っぽいわ?」
「何かあったのか?大丈夫なのか?」
「おい!!怪我してるではないか!!取りあえず大部屋まで行くぞ!!」
「あぁ…これはですね…」
「まぁ!!薬箱もってくるわ!!」
「ジョイス、さぁ俺の肩に掴まれ」
「あ、あぁ…」
「ディスタは先に大部屋にいる長に挨拶しいきなさい」
「お、オイラもとうちゃんと!!」
「アンタが居ると騒がしくなるんだから早くしなさい!!集中できなくなるでしょ!」
「あぁぁ!!」ズササー
…な、なんだこの津波の様な呑み込まれていく流れは…話す暇を与えないとは…
「すまないね客人よ、君たちも取りあえず大部屋まで来てもらおうか…此処じゃ冷えるからね」
「あ、あぁ…」
「ラキュア様…」
『う、うん…呑まれるの嫌だから大人しく従いましょうか…』
「そ、そうですね…」
ラキュア達も又、村人の流れに乗り、村人達が集まる大部屋と呼ばれた場所へと連れていかれた。
「なんだか不思議ですね…村なんですよね?」
「まるで宮廷ですね。と言っても構造が、ですがね」
「宮廷ですか…そう言われると嬉しく思いますね…元々1つの家々が建ち並んでいたんですがね、他所へ移動する度に外に出るのが面倒になりましてね、家と家の間隔を狭くして通路を作っている内に何時しか大きな家と成ったのですよ」
「確かに隣の家行くのに雪とか冷たい風に当たるのも嫌ですもんね。まるで部屋と部屋を繋ぐ廊下の様ですね」
…確かにこれが村と言われると否定したくなりますね…まるで大きな御寺ですよ…
『こっちの部屋とかその隣の部屋はそれぞれ誰かの家って事ですよね?』
「そういう事です。まだ幼いのに良く分かりましたね」
「流石ですラキュア様!!」
「廊下ばかりですみません。さぁそろそろ着きますよ」
ガラガラガラ
「さぁこちらへ…」
「おお、流石大部屋と言うだけは有りますね…」
「皆さん既に座ってますよ…この遅れて来た感じ、とても嫌ですね」
…分かりますよその気持ち、しかも御寺見たいな場所ですもんね、仏殿の間の様な雰囲気ですかね?…あれ?仏像の様な物が奥に有りますね…なんだかお寺にしか見えなくなってきました…
「おお!!来たか、君たちがジョイスとディスタの二人を助けてくれたと言う3人か…」
「随分若い様だな。こんな小さな子供まで山に来ているとは…」
「取りあえず二人の帰還と感謝を兼ねて料理を用意しとる。何も無く退屈だろうが少しばかり待っていて下され」
「飯か!!肉か!!」
「早速食いつきましたね…」
『でもご飯を用意してもらえるのは嬉しいですね!!』
「その間に長老を呼んで来ます。後程詳しくお話を聞かせて貰いますのでそれまで堪能して行ってください」
村人達が集まり出し、次第に賑やかになる大部屋。そしてラキュア達もまた運ばれてくる料理に有りつき自然と笑顔になっていく。
んがんがんがんがんが!!
「お行儀が悪いですねシルバさん…」
「食える時にガッツリ食わないと魔族大陸じゃ生きていけないぞ?」んがんがん!!
『蓄えは大切ですもんね…確かにこの山登りで痛感しましたよ…』
「まぁ私も山を登るとは思ってなかったからな…手ぶらで魔王を迎えに来たのは誤算だ」んがんが!!
『御かげで下僕が出来ました~』ニヤニヤ
「は、はは…私が…魔王…ラキュア様の身代わりとは言え…隠しきれるでしょうか…」
「ん?何か言ったか?」んが
「いえ!!何でも無いですよシルバさん!!さぁラキュア様もどんどん食べましょう!!あ~ん!!」
『あ~ん!!』かぷ
「は~!!もう可愛いです!!この寒い土地でもこんなにも幸せな暖かい気持ちになれるなんて!!」
…すごく甘々なお姉ちゃん状態ですね…本当にお父様に仕えていたのか怪しくなってきましたよ?…
『ミルフィちゃんって以前からもこんな風に私に接してたの?』
「はっ!!私とした事が…。いえその…以前は…旦那様やカトレア様も居ましたし…この様に接する機会は無くて…」
『あ~…成る程…』
…ストッパーが見事に無く成ってる訳ね…
「もも、もしかして嫌でした…か?その私…」
『そんな事ないですよ!!このままでいて下さい!!』
…だってその方が可愛いもんね!!…
「は、はい!!ではお言葉に甘えて、あ~ん!!ですよ!!」
『あ~ん』パク!!
「はぁぁ…ラキュア様…私の天使ですよ…」
ラキュア達は用意された料理を堪能していると、生意気なディスタと、その父ジョイスがやって来た。そしてその後ろからもゾロゾロとご老人達も遅れてやって来る。
もぐもぐもぐもぐ
「ん?」
「いや~待たせてしまい、すみません」
「どうだお前達!!美味しいだろ!!」
『誰かと思えば生意気なガキですね!!』
「オイラはディスタだい!!オイラより小さい生意気な子供に言われた良くないんだぞ!!」
「こらこらディスタ、五月蠅くなるからその辺にしときなされ」
「長老…」
「あ、すみません…食べ終えていなくて…」
「良いのだ良いのだ、恩人である客人だからのう」
「お、お前達!!本当はお前達から顔を出しに来るのが礼儀なんだぞ!!それを態々長老やジジ様達に向かわせるなんて!!」
「何を言ってるんだかこのバカ者は…それは村の者達の掟じゃろうに。客人にまで縛る必要はないのじゃよ」
「そうですよディスタ、外の世界は広いのです。私達の習慣を押し付けるものではありませんよ?それより恩人に向かって何て聞き方してるのかしら?」
「か、かぁちゃんまで…」
「ほーっほっほ!!さて、話しがこじれる前にと…良ければワシらも食事の席に一緒しても良いかのう」
「ええ、勿論ですとも」
「良いですよね?ラキュア様?」
『もぐもぐ!!(うんうん)』
ディスタとジョイス、そして長老と老人方を料理の席に交えたラキュア達は、地べたに並べられた料理を囲みながらの会話が始まった。
「特に畏まるつもりは無くてもよい、食べながら聞いとくれ。まずは村の長としておぬし達に感謝を述べよう。こやつ等の窮地を救ってれてありがとう。そしてようこそ!フリズヘイムの村へ」
「この村は、かつて氷神と呼ばれたコキュートス様によって統治され、勇者共の戦いに敗れた後、この場に残った者達で何とか繋ぎ止めた唯一の村である」
『勇者との戦い…あの像はその氷神様を象ったのですか?』
「その通りじゃ!!この子は中々良い目をしておるな!!」
「流石ですラキュア様!!」むぎゅぅ!!
『ゲホッゲホ!!』
「す、すみませんラキュア様!!」
…み、ミルフィちゃん!!私、一応食事中なんですが!!…
『う、うん…もう大丈夫ですよ…もぐもぐ…』
「そうか…やはりこの地はフリズヘイムでしたか」
「!!!」ドタッ!!
[なっ!!]ササッ!!
「長っ!!こいつらまさか…」
『ゴホッゴホッ!!』
「ら、ラキュア様!!はい、お水ですよ!!」
「落ち着かんかっ!!失礼であろう!!…さて、恩人である旅人達よ、それはどう言う意味かのう」
…ちょ!!、なんか急に敵意の様なモノが若い者達から向けられてきたんだけど!?お陰でまた喉に詰まらせたじゃないですか!!…
「いや~すまない。深い意味はないですよ。ただ私達が帰れる確認が出来ただけです」
「それではまだ、納得出来る回答になってないぞ!!」
「こいつら賊に決まって!!」
バチン!!バチン!!
「あんたらアホかいっ!!こんな可愛い娘達が賊な訳けあるかいッ!!」
立ち上がり声を荒げる若者達に、お婆さんが細い棒を持ち二人の若者の脳天に打ち込んだ。
[すまないね、だがアタシ等にも説明不足な気がしてならん…恩人に失礼ではあるが、アンタ達は何しにこの地に来たんだい?アンタ達の様なか弱そうな三人じゃ到底踏み込める領域ではないのだがね]
「そ、それはですね…」
『私達二人はソコの黒いお姉さんに無理やり連れてこられました~』もぐもぐっ!!
「お、おいっ!!チ…ラキュア様!!」
『なんですか下僕のお姉さん!?』
「ラキュア様!!今それを言ったら話がっ!!」
「連れてこられただと!?」「それはいったい!!」「賊では無く、人攫いだと?」「大して賊と変わらないのでは?」「と言う事はこの二人は被害者か…」「にしては上下関係がおかしい気が…」
ざわざわ…ざわざわ…
「お前達だまらんか!!五月蠅くて適わんわ!!」
こそこそ
「ほ~らやっぱりこうなりますよね…ラキュア様、話が進まなくなるので最低限の情報だけ伝えましょう…」
『うぅ…ごめんなさいミルフィちゃん…つい鬱憤が…じゃあそういう事で進めてね?わかったかな下僕ちゃん』
「…」コクリ
どうあらがっても悪者にされてしまうシルバは黙って頷くしかなかった。
「って言うのは冗談でして!!」
『ッ!!』ギロリ!!!
「ラキュア様こらえて!!」
「なっ!!そんな冗談聞いた事もないですぞ!!本当に大丈夫なんだな?」
「え、えぇ勿論です!!」
『もぐもぐ…』
ざわざわ…ざわざわ…
「冗談だとよ」「おいおい本当かよ…」「悪趣味なギャグだな」「これが外の常識なのかもな…」「にしても心臓に悪いぜ」「お、オイラも本気にしてしまったぞ…」
…ディスタ君、あんたも騒いでたのね…
「私達はですね、かくかくしかじか…」
魔王と人族の単語を避け、村人達にココまでの経路を説明するシルバ。疑いの目がチラつく中、それでも話し通す事が出来た。
「ほお、これがそのゲートとやらに使った宝石とな…」
「漆黒に輝く宝石か…確かにヒビが入っておるぞ」
「それが本当なら災難だな」
「しかしその災難のお陰で助かった命がある事も確かじゃ…」
「信じて貰うには不十分だとは分かっているが、私達が行為を持ってこの地に踏み込んだのでは無い と言う事だけは信じて欲しい」
「ふむ…まぁディスタが介護をしながら連れてきたと言っていたからのう…山なんぞ越えてこれるとは到底思えないのは確かじゃ」
「それで、お主らはこの山を越える為に村に立ち寄る事をススメられ来たと言う訳か。しかしタイミングが悪いな…ジョイスの報告が確かなら暫くは外出が困難だ」
「が、外出が困難?」
「それはどう言った理由でしょうか?」
『もぐもぐ!!?』
「お主達が追い払ったとされるウルフ達じゃ。普段は群れを成さず行動するのだが…」
「ここ最近群れで動くウルフを見かけるように成りましてね、私達を含む村人達で調査をしていたのですよ。そして私達が山奥で見たのは統率の取れたウルフと、それを纏めている謎の生き物です…」
「オイラ達はそれを崖上から眺めて確認したんだけど他のウルフに見つかってとうちゃんが…」
「なるほど…大体理解できました。そして逃げる最中にその子が襲われ、ジョイスさんが庇った際に怪我を負い、更に囲まれた所に、大きな音に救われ私達が現れた、と…。」
…ふむなるほど、私達と出くわした経路がそれなんですね…
『でも長年ここに住んでるんですよね?村の皆さんでウルフ位狩れそうな気がするのですが…それに皆さん魔族なんですよね?倒せそうな力とか無いんですか?』
「ほっほっほ!!小さな子に痛い所を付かれたのう!!」
「おいおいッ!!ラキュア様はそんな事も知らないで育ったのですか!?」
「いえラキュア様はその…」
「ん…そうか、ミルフィが慕う相手だからな…良い育ちって事なんだろうが…。まぁ簡単に言うとですね、魔族にも低級から上級に分類されていて下級種族ほど大した能力は無い。そしてここフリズヘイムの住民は低級が殆どなのであろうな」
『ほ、ほほお…っでも中に凄い方も村の中に…』
「…」
「そうだな、居るとしたら長老くらいだ」
…えぇ、それってこのお爺さんが若い村人達より強いって事だよね…
『それは幾らなんでも…』
「ほっほっほ!!子供ながらに耳が痛いですのう」
「あのですね、基本的に部族の長と言う者は強い者です。そしてその長がこの年齢までやっていると言う事は、引き継げる者が居ないと言う事なんですよ。そして更に言うと、魔族とはトレードマークで有る角や羽根などに強さが宿るのです」
『強さが宿る?』
「ラキュア様、簡単に言うと大きさや美しさ、そういった外面の変化が凄いほど強いとされています…」
「そして彼らの角は…」
…角、そもそも角なんか長老位しか目立たないと言うか…あッ!!!!…
「…」
「ほっほっほ!!その辺で良いかの?あまり恥を掻かせる訳にも行かないのでな…。ワシ等は群れで動くウルフに立ち向かう事が難しいと言う訳じゃ」
「それではウルフが落ち着くまで私達は動けないという事ですか?」
「まぁそういう事になりますね…ですから長老はタイミングが悪いと表現したのですよ」
…でもそれって解決にならないよね?統率の取れたウルフ達をどうにかしない限りは…
『私達がこの山を越えるのは、いつになるか分からないって事ですよね?』
「状況を考えるとそうなるかのう…」
『よし!!なら倒しちゃいましょうか!!』
「ら、ラキュア様!?」
「ちょっとまちなされ!!」
「お、おまえ長老やとうちゃん達の話し聞いてないのかよ!!」
「ワシ等では厳しいのじゃよ…すまないが我慢を…」
『別に倒すのなら私達がなんとかすれば良いと思うのですよ!!』
「え、それって私達三人で統率するリーダーを倒しに行くって事ですか?」
『そういう事ですよミルフィちゃん!!』
「ひぇぇぇぇ!?」
『下僕くらい凄い人ならそれくらい出来るでしょ?確か…なんとかなんとかー っていう二つ名持ちでしたよね?』
「ラキュア様…エレメンタラーですよエレメンタラー…」
『そうそう、それそれ!!』
「一文字しか合って無いんだが…。まぁウルフ位なら出来ない事は無いですね…ただ問題は魔力量なので暫くこの村に滞在して魔力補給をしないとですが…」
(((( 「え、エレメンタラー!!?」 ))))
『だそうです!!私達も疲れてるしこの村で少しお世話になってから討伐に向かいましょうよ!!』
「まぁ私も早くこの地を離れたいからね、魔王…いやミルフィが良いならそうしましょうか」
『なんでミルフィちゃんに許可とってるんですか?』
「そんなの決まっているでしょう!!私の目的は彼女で有って、副産物ですらない五月蠅いチビッ子には用は無い!!」
『ほぉ言ってくれますね!!立場を忘れた様ですね…』
「っ!!ま、まさか!!」
『ミルフィちゃん!!はいこれ!!』しゅぽん!!
「ら、ラキュア様!!やるんですか!?」
『あたぼうよ!!ちゃんとフライパンにぎってね!!』
「ひぇ~!!お助け~!!」
『ふっふっふっふ!!あーっはっはっは!!』
どかどか!!パコンパコン!!どかどか!!パコンパコン!!
「な、なんですか…これは一体…」
「ほーっほっほっほ!!元気じゃ元気じゃ!!」
「長老!!なに呑気になさってるんですか!!3人でウルフの群れですよ!?長として止めるべきでは!!」
「そうしたくてもなぁ、彼女達はきっと行くであろうな…客人を縄で縛り付ける気か?」
「いえ、そんなつもりは…ですが危険すぎて了承できませんよ!!」
「そんなのはアタシ等もじゃよ。だがな、二つ名を持つ旅人が来たのだ、それもエレメンタラーだと言う」
「そのえれめんたらーは凄いのか?オイラ良く分からないぞ?」
「この地しか知らないディスタや若い者はしらなくてもしょうがないさ。もし本当なら彼女達だけで大丈夫でしょう…心配だとすればそれは…」
「それは?」
どかどか!!パコンパコン!!どかどか!!パコンパコン!!
『…ん?それは?』
「山登りでしょうね」
『なっなっなっ!!なんて事だ~~~!!』
こうして、お腹の膨れたラキュア達はウルフの親玉討伐と言う山登りが決まったのである。
ラキュア達はフリズヘイムの村で暫くお世話になり、披露と魔力を回復させた後、雪山へと再び向かう事になった。
もぐもぐ…もぐもぐ…
「ラキュア様は随分気に行ったようですね」
『ん、すごーく美味しいんだもん』もぐもぐ
「確かに…私は正直、すごくガサツな料理が出てくると思ってました」
『ガサツ?たとえば?』
「そうですね…たとえば昆虫とか…幼虫とか…何かの目玉とかが形そのままで…」
『ひ…ひぃぃぃ!!それは嫌です!!』
「美味しいものは美味しいと思いますよ?お二人はそういう物に慣れた方が今後楽ですよ」んがんが!!
「し、シルバさんはそう言う食べ物慣れてるんですね…」
「生きる為には必要だったからね。まぁでもここの料理…」
『んもう聞きたくないのですよ!!さぁ食べましょう!!』
…正直美味しい料理で良かったですよ!!寒いだけ有ってスープ物が多いですが、ハンバーグみたいな料理や揚げパンの様なサンドイッチも有りますし、魚だって!!んまんま!!…
『このデザートも凄く美味しいです!!』パクパク
「おお、このデザートはここにも有るんですね」
「んーーー!!冷えてて美味しいです!!」
その頃、厨房では…
「ばぁちゃん、捕ってきたよ。フリズフライとその幼虫。あとはフリズケットとかも」
「よーし、じゃぁディスタも粉末にするの手伝っておくれ。スープに入れる美味しいパスタを練る為のね」
「わかったよばぁちゃん…どうせ断れないけどな…」
「ワームは頭を削いで身を捻りだすんじゃぞ。ひき肉用とデザートに使うからのう。それと…」
その日、ラキュア達が何を食べさせられて居たのかは、知る由もなかった。
『うま~~~~~い!!この白いぷるぷるデザート!!』
「美味そうにくってるなぁ」
「良かったのう、フリズフライの幼虫で作ったワームジェルが気に行ってもらえて…」
「へっ!!あんなチビッ子に喜んでもらっても嬉しくないぞ!!」
「またまたコイツわ~」




