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25話:再会と勘違い(本人)


突然お店が急に騒がしくなり、ラキュアはアゴンに何事かを確かめたかったのだが既にその場に居なくなっており、知らない内に一人で店番をさせられていた。


『あ~次の方どうぞ~!!』


…どうしよう!!気が付けばだれも居ないじゃないですか!!せめてデンクだけでもぉ!!!…

…お店は妙に騒がしいし何かあったのかな?…いかんいかん!!私は私の心配をしなくては!!…


ラキュアは語りかけてくるお客の対応をしながらお代を受け取り、一人でもこなして居ると聞き覚えの有る声が聞こえた。


「にゃにゃ!!本当に居たにゃ!!」

「本当に居ましたね!!」

《本当に居たんだな…》


店番をする女の子に向かい指を差しながら大声を発したグループと目が合う。


『アァァァ!!みんな!!やっと来てくれたんですね!!?』

「心配しましましたよラキュアさん」

「そうだにゃ沢山探したんだにゃ」

《どこで何やってたんだか…》

『そ、それはですね…かくかくしかじか…』

《はぁぁぁぁ!?》

『取りあえずですね、私は今そういう訳で働いてる途中ですので、お客様の邪魔になるのでコチラ側に来て手伝って下さいよ!!』

「ラキュにゃんのお手伝いかにゃ。悪くないにゃ!!」

「そういう事でしたら僕達も手伝わなくてはなりませんね」

《まぁ元々お店に出ると分かっていた内容だしな。手伝う位何て事は無いさ》


再会を果たした一向は取りあえず目先の仕事を手伝う為と言いつつ、従業員としてラキュアの大鎌ブース内に入りラキュアの仕事ブリを観察していた。


『駄目ですよ~子供だからってお代ちょろまかさにで下さい~!!これでも分かるんですからね!!』

「おーすまんすまん!!つい間違えちゃって!!ほれこれ!!」

『んも~!!何が つい ですか全くもう!!』ぷりぷり

「み、見ましたかメイビス様」

《素晴らしいな。立派な商人じゃないか》

「看板娘って噂も本当らしいにゃ。皆から大人気だにゃ…流石アタシ達の娘だにゃ」


…何か三人が腕を組みながら顔を上下にうんうんしてる…なにやってんだか。そんな事してるなら少しは手伝ってくれても良いのに!!…


『見てないで何かしてくださいよね!!』

「何かと言われてもにゃぁ…」

「確かに僕達がやれる事なんてたかが知れてますよ」

《このお客はお前の大鎌とお前自身に会いに来てるからな…私達が出る幕は無いと言うモノだよ》


…何なんですかその言い訳は!!アゴンさんやデンクさんは少なからずお手伝いしてくれてたのに!!やはり商人としての差って奴なのかな。やれそうもない事押し付ける訳にもいかなしなぁ…


すると突然、列を割り込み入ってくるオラオラ系の人達がブースにやって来た。俗にいうチンピラだ


「おお?これが例の噂の奴か?」

「本当にありやしたね兄貴!!」

「こんな物の為に態々店で金払わなきゃならねーとかアホらしいってもんよ!!」

「おいチビ!!邪魔だ!!この鎌は俺達が頂くぜ!!」

『はぁ!?ちょ、何言ってるんですか!!駄目に決まってるじゃないですか!!』

「グダグダ言ってないでどけや!!」ドン!!

『うぎゃ!!おぢりがいだい(お尻が痛い)おぉ…』

「どれどれ、んぎー!!糞!!駄目だ!!」

「ハ!!情けないぜ!!次は俺だ!!オラオラオラオラ!!んぎぎー!!」

「どの口が言うんだ!!おめーも持てないのかよ!!次は俺様だぜ」


ラキュアを突き飛ばし無理やり大鎌を奪い取ろうとする野郎共を目にした三人と列に並ぶ客の目付きが明らかに可笑しくなっていた。


《おい貴様ら、私の娘に何をする。遺言があるなら聞いてやるぞ》

「まさかこんな場所で僕達の娘を痛めつけるとはいい度胸ですね」カチャン!!

「お母さんが許すとおもうにゃよ!!」シャキン!!


…あれ?私いつから三人の娘になったんだろ…いやまぁ保護者なのは間違いないのだけどさ…


「アンタたち私達のラーちゃんに何してくれちゃってる訳?」

「これを見逃せば女房にトッチメらるからな。代わりにトッチメ無いとイカンわな」

「あ、兄貴なんか回りがヤバイっすよ!!」

「んぎぎー!!あん?うっせーな!!それ所じゃねーってんの!!」あべし!!


ガコン!!ボカボカ!!ボコボコ!!

「ひぃぃぃ!!お助け~!!」

「兄貴~!!兄貴~!!」

「痛てぇ!!糞おい!!この豚野郎!!ぐふぇえ!!?」


列を乱しラキュアを突き飛ばした輩はメイビス達を含めその場の人達によってボコボコにされていた。

すると其処へ先ほどお店に入って行った騎士達が戻ってきて騒ぎに介入した。


「なんだこれは…」

「市民の暴動か!!これはいけません!!」

「おい!!何事だああ!!事によっては我々がお前達を切り捨てる事なるぞ!!」


そう言って一人のガタイの良いオジサン騎士が民衆に叫び、その場の騒ぎを一瞬にして掻き消した。


「こ、これは違うのです!!コイツ等が我々のラーちゃんを突き飛ばし有らん事か大鎌を無理やり!!」

「そうよ!!コイツ等が全て悪いのよ!!それに私達の事も豚野郎って!!」


…その人それが一番ムカついた様にしか聞こえないのですが…それよりオッカないですよ!!…


「それが本当なら今すぐ捕まえなければならないな。取りあえずお前の部下で捕らえておけ」

「ッハ!!副団長殿。お前等今すぐ捕らえるぞ」


ダダダダ 何するはなせ~ やめろ~!! 兄貴~!!


「それで突き飛ばされたと言う子供の方は大丈夫なのか?」


《おい!!皆しゃがめ!!》ササ!!

「なんでこんな所に居るのにゃ!!」コソコソ

「く、クリフ副団長!!?やばいですって!!見つかったら僕達色々アウトですよ!!?」

《取りあえず顔を見られるなよ!!ラキュアもだぞ!!っておいぃ!?》コソコソ


ブース内の台の下に身を潜めた三人だが、そんなとっさな出来事にラキュアだけはついてこれず、クリフと対面してしまったのだ。


『痛てて…私なら大丈夫ですよぉ~…お尻が痛いくらいです…ってあれ?皆何処行ったの!?』

「おお、君か。大丈夫かい可愛らしいお嬢ちゃ…な、ラキュ…ア!?」

「副団長殿。知り合いでしょうか?」


…え、この人今、私の名前言った?どういう事?ミルフィちゃんと言いこの街には同性同名でも居るのかな…


『ん~…オジサン達だれですか?凄い鎧着こんでますが…』


「メイビス様~!!」

「にゃにゃにゃにゃにゃにゃ!!!!」

《糞!!どうにもできんぞ!!頼むからこのまま何事も!!》


「な!!ワシが分からないのか!!いや待てよ…何だその眼帯は…それに話し方や態度も全然違うぞ…人違いなのか…いやだがあの赤い目は…しかし…ぶつぶつ」

『お?オジサン?大丈夫ですか?もしかして発作ですかね?私ならこの通り!!もう大丈夫ですよ!!』


ぽわ~~~ん!!

「ぐふぁぁ!!何だこの眩しい程の愛らしい子供は…こんな笑顔はラキュアはせんかったぞ…糞…ワシとした事が…」


ガタイに似合わないポーズと共にクリフがラキュアそっくりな子供(本人)に見とれてしまい、あの子も笑えばこんなにも可愛い者なのかと心の中で暫く噛みしめて我に戻った。


「そうか…ラキュ…お嬢ちゃんが大事無くてワシは心底良かったぞ…君はワシの知り合いに良く似ているからな…」


((( 「「《の、乗り切ったーーーー!!!!!》」」 )))


勘違いで済んだ喜びで心の叫びが重なり合う一向であった。


「おいフィルソン!!今すぐヘイソンの旦那を呼んで案内をさせろ!!デンクはワシと従業員に報告だ!!」

ダダダダダダダ

「緊急です!!騎士団員様が来店しました!!アゴンからお店の案内をと!!」

「んな!!急すぎるぞ!!連絡は無かったはずだ!!何てことだ…碌な準備などしてないというのに…」

ダダダダダダダ

「なんだと!?騎士様が!?高級素材なんぞ今ないぞ!!碌な飯すら作れねぇ!!シェフとして最悪な事態だぞ…お前たち今すぐ新鮮な食材を買って来い!!大至急だ!!」

「どうしましょう…ポッポ…私達普通の店員じゃどうしていいかわからないわ…」

「そうね…下手な事はしないようにしましょ…」


突如来店した騎士団達により総動員でもてなしの準備と対応に追われていたのであった。

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