表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/79

17話:ヘイソンのお店へ


私は大鎌の移動の手伝いとヘイソンさんのお店で住み込みで働く事になり、中央広場から馬車で向かう事になる。


『凄い馬車ですね…何かリッチな気分です』

「街中ですからね、荷物の移動をしていた訳では無かったので。それより先ほど路地裏に行かれていましたがお話しは済ませて来れましたか?」

『あ、はい…分かってましたか…彼らに少し助けて貰いましてお世話になっていたんです』

「そうでしたか、もしかして申し訳ない事したかもしれませんね」

『いえそんな事は、少し寂しいですか彼もコチラの方が良いと言ってくれましたし』

「私達と一緒に居れば安全でしょう。お店の3階が住居スペースとなってますのでそちらで好きなだけ過ごして下されば」

『は、ハイ!!有り難うございます!!』

「但し、しっかり働いて貰いますからね」

『は、はい…』


…そうでしたね、安心しててすっかり忘れてた。私この成だけど何が出来るんだろう…


「そろそろ着きますよ」

『おぉぉ、他と雰囲気が違いますね…モダンな木造建築って感じです。石じゃないんですね」

「石造りはネオン商会と被るという事で木造で代々建築して対抗してます。石や鉄を使わない訳では無いですがね」


…美的センスの問題かな?ネオン商会ってどっかで聞いたような。まぁいいか…


私はヘイソンさんが仕切るお店へとやって来た。ちょっと期待していたけど中身がスーパーマーケットみたいな区切りで色んな雑貨と食品と衣類と装飾などと言った感じで分けられていた。そもそも観光地でもないので派手にする意味も無いのだとか。


『私ここで働くんですよね?何するんでしょうか』

「お嬢ちゃんはまだ小さいからね…持てる物を運んでもらおうかな…取りあえず大鎌からですかね」

『分かりました!!なら早速行きましょう!!』


私は大鎌が未だに乗せてある荷馬車置き場へと向かった。


『久々だな、我が戦友よ。迎えに来てやったぞ』

「な、何をしてるんですかね…最近の子供はそんなポーズとるのが好きなのかな…」

『わ、私のマイブームです…さてさて運びましょうか』よっこいしょ


おじいさんが使うような言葉と共に大鎌を持ち出すラキュアであるが別に重くは無いのである。


「いやぁ本当に凄いですね…何処にそんな力があるんでしょうね。感服しました…私達ではビクともしないのに…不思議な女の子ですよ全く」


…それ、褒めてくれてるのかな?良く分からないぞ!?…


私は大鎌を引きずる様にお店に運び出した。別に重くないので引きずる必要は無いのだ。ただその方がカッコいいからなのだ(そう思って居る)。


「取りあえずココは金属製品を扱っている所ですね。刃物や兵士達の武器や防具など扱ってます」

「おやヘイソンの旦那じゃないですか、探し人はもう見つかったのかい?」

「やっと見つかったさ…お嬢ちゃん紹介するよ。彼はここのコーナーを任してるアゴウだよ」

『よよ宜しくお願いします!?ラキュアと言います!!』

「まさか本当にあの大鎌を持てる幼女が居るとはな…全くもって信じておらんかったぞ」

「大の大人が数人で持ち上げられない品物ですからね…それでいて荷馬車を壊す重さでも無い…不思議でしょうがないですよ」

「この大鎌はとんでも無い業物かも知れないな…お嬢ちゃん少し切れ味を試して貰えないかい?」

『良いですけど何故ですか?』

「そりゃ武器ってのは切れ味も兼ねて価値が上がるからな、いくら見た目が豪華でもナマクラな武器じゃ価値など付かん。その大鎌の切れ味で商品のアピールの仕方が変わるって事よ」

『成る程、確かにそうかもしれませんね…それで私はどうすれば?』

「そうだな、取りあえず色々試すために一度外に出ようか」


私は二人に連れられてお店の裏庭にやって来た。勿論大鎌も持って。


「よし、じゃ先ずはこの丸太でも斬って貰うかな…」

『分かりました、行きますよ!?えぃ!!』シュパ パカ


「…」


「まぁこれ位ならな…うん…」

「いやアゴウ…小さな女の子が丸太を振り切れるとは思いませんでしたが…」

「やめろ言うな」

「お嬢ちゃん次はこの鎧を付けた案山子を思いっきり斬り飛ばしてみな、あの向こうにある石壁まで鎧を吹っ飛ばすつもりで良いからよ」

『ん、分かった吹っ飛ばすつもりで行くね』

 

『っふっえい!!』ブォォオオン!!!ジャキン!!!ドガ――――ン!!!

『ふぇぇぇえ!!?どゆこと!!?』


ラキュアは野球のバッターの様に構え横切りに案山子を振り切ると鎧は綺麗に切断されてその場に落ちた。しかし何故だから奥に有る石壁が跡形もなく崩れていたのである。ラキュア本人は予想とは違う現象に驚いていたがそれよりも…


「…」

「…」


それを見た二人は口を開け硬直していた。


『どどどどうしよう!!ごめんなさい!!壊すつもりは!!』

「おい、みたかヘイソンあれを」

「あぁ、みたよアゴン…兵士の鎧を真っ二つにして後ろの壁まで粉々だ」

「コイツはやべぇわ」「これはとんでも無いです」


そう二人が息を合わせて口にしラキュアを見ていた。


「なぁ嬢ちゃん、ちょっとそこの丸太と鎧を大鎌の刃にゆっくり通して貰えないか?」

『この落ちてるので良いよね?やってみるね…』ッサ シュパ ッサ シュパ

『刃に通しただけで斬れちゃいました…』


「…」

「そうだな、これはもしかたら何でも斬れる鎌なのかも知れん…」

「なんでも斬れる訳ないだろ…そう思いたい…」


…なんだろう、凄く落ち込んでる様な…斬れたから喜ぶ所じゃないのかな…


『あ、あのそれで切れ味の所はどうなんでしょうか』

「ん、あぁそうだな、そうだよな、その為のテストだもんな。間違いなく1級品だ」

「これは…別の稼ぎ方が出来るかも知れませんね…」

「ほおぉ、この大鎌を持てる人が居たら譲る代わりに参加費を貰うやり方とは違う商売かい?」

「そうだね…でもそれも一応やっておきながら、この大鎌の凄さをアピールして更に興味を持って貰う事にしよう」

「と言うと?具体的にはなんだい」

「単純さ、何でも斬れる大鎌を市民にも提供するのさ。解体に困ったモノがあれば解体費を貰い切れ味をその身で体験し、更にお店の商品を買うと付いてくるチケットを参加費としてこの大鎌を所有するチャンスを与えるのさ」

「成る程な、斬れないものを斬る費用とお店のモノを買うと大鎌を所有できる挑戦チケットか」


…なんか凄いセコイ商売な気がするんだけど良いのかな…

…この世界なら良いのかも?考えても分からん!!もうどうにでも成れ!!…


私の大鎌を使ったセコイ商売が始まろうとしていた。

「へへ、こりゃ驚いたぜ。何でも斬れるってだけで十分価値があるぞ」

『でもそれ程試して無いですよ?』

「鎧を真っ二つで石壁すら粉々だぞ、それに何でも斬れるって事にすれば逆に疑いたくなり試したくなる客も増えるってものさ」

「斬れない物があれば逆にお金を払うと言う条件もお客様の興味をそそるかもしれませんね…」

『そ、そうですか…』


…大丈夫なのだろうかこんなやり方で…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ