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10話:積み荷に積んで門で詰む


異世界初の旅食事を終えたラキュアとその仲間が乗る幌馬車はハーバルに向かう街道を進んでから1日がたった。その時間は退屈なもので特に動物や魔物は現れず、ましてや盗賊も流石に出なかった。捕らえた盗賊達が何人か死んでしまった位だろうか…。

余り死なれると引き渡しの際に報酬が減ると言う事で少し速く街道を駆け抜けていた。


『何だか味気ないですね』

「ラキュアさんどうしたんですか?藪から棒に」

『いえね、馬車の旅って言えばモンスターとか肉食獣がわんさか出て来てひっきりなしに戦って向かうものかと思って居たんですよ』

≪記憶がない割には的を射た妄想をするのだな≫

『それってどういう事?』

「他の国でいうと主に、帝国や法国、民族国家や魔族地方はどこもそんなものです。この国には外敵が居ないって事ですね」

『そのまま過ぎてしっくり来ないのですが…』

「アタシの住む森は化け物だらけだったにゃ…」

《以前も話したがこの国は武力に溢れているんだ、特に勇者と言う力にね》

『勇者が多くて騎士団がうんたらかんた言ってましたね…』

「勇者の所しか覚えてないわけですね…まぁそれが全てなんですけどね」


…カインが呆れた汗流してる…(^^;)こんな奴のだ!!…その顔で見ないでくだたぃ!!…


≪それでだ、この国は他の国を圧倒する国力となっているんだ。勇者は基本的に運動量が凄い、馬より早く走れる者も居れば、己に強力な技を秘めてる者も居る。この国の街道は勇者によって駆逐され魔物がは寄り付かなくなった事で街道として生きている。魔族が襲って来ないのもそれが理由だ≫


「襲われない動物も増えた分、肉食動物なんかは出てきますよ。ちょっとした護衛が居れば困らないのですよ…今回逃げ出した護衛ですが、その程度でも機能するからこそ雇われたのでしょうね」


《この盗賊は祭り事で緩だ商人を狙った他国の者だろうね。まぁその辺は王都に送還されたらじっくりされるさ》

「怖いにゃ…この国には逆らいたくないのにゃ…」

『ソマリそれ今言う事?もう手遅れなんだよね!?』

「にゃにゃにゃ!!そうだったにゃ!!」

「ハハ…僕達全員反逆者ですもんね…」

『か…カインごめんね…私…』

《気にするなラキュア、コイツはそれを承知で助けにきた大馬鹿ものだからな。何も恐れる事なく助けにきたお前の騎士だ。誇ってやってくれ》

『カインだけなんてやだなー、皆私の勇者だよ…メイビスもソマリもカインも私の誇り!!』

「にゃぁぁぁぁ泣けてくるにゃぁ…良い子過ぎるにゃぁ…」



「おお見えてきましたぞ」

『おぉぉ!?なんか凄い壁ですね』

「ラキュアさん、このハーバルは城塞都市と言ってこの国を護る都市の一つなんですよ。あの向こうに魔族大陸の一部が広がっています」

『ほほー!!さっさと行きましょう!!いつまでも追手なんて嫌ですよ!!』

《だがその前に都市で買い物だな》

「もう付くぞー積み荷の検査されるだろから一度降りてもらうようじゃ」


…隊長おじいさんはそう言って後方に合図を送り一度停車した。

街中で馬車が止まるのは危険なので今のうちに仕分けするらしい。なぜそんな事するかって?

そりゃ私達が乗り込み盗賊も捕まえて荷台が可笑しくなっかたらさ!!…

私達は一度降りることにした。


『なんか二度手間みたいで悪い事しちゃってますね…手伝いたかったのにな…』

「仕方ないにゃ…それに手伝うにも商売道具だしアタシらじゃ下手に触れないにゃ」

「嬢ちゃんコイツ忘れてんぞー」


中年男のヘイソンさんが荷台に忘れていた大鎌を差し出し…てはくれなかった…


「これ本当に嬢ちゃんのかい?大きすぎるし…ビクともしないぞ!?」

《なんだこれは…》

「ラキュアさん…」

「こ、こしが抜けるにゃ!!」


…なんか皆で聖剣エクスカリバーごっこ見たいな事やりだしてます…


私はヤラセの様なその場をぶち壊す


ヒョイ

『持てるじゃないですかぁ!!』

「…」

「…」

《…》

「…」


…何なのこの空気と視線は…


《よーし行くかー》

「そうだにゃ」

「やっとですねー」


…サラッと無かった事になってます…


「で、どうするにゃ?こんなの持ち歩いてるだけで危険人物にされるにゃ」

《確かにこんな物持ち歩く幼女とかバカげてるな》

「注目の的ですね。そもそも何処から出したんですか?ラキュアさんってストレージまだ無理でしたよね?」

『メイビスは器が云々言ってじゃないですか。無理ですよ…見ててくださいね?』


魔蔵空間(ストレージ)】ポン!!


『ファァ!?』

「にゃ…」

「ぇ…」

《ラキュア…どういう事だ…》

『えぇぇぇぇぇぇ!?』


…どういう事って私が聞きたいよ!?肩掛けポーチが出てきちゃったよ!?…


「ラキュアさんそれはいったい…」


…やばいです!!出ると思ってなかったから言い訳考えて無かったよ!!…


『ここ、これでしゅか!?これは…肩掛けポーチですよ!!?』

≪いや、見れば分かる≫

「なんでポーチが出てきたんですか?」


…核心突いてるの早いですよ!!…


『えーと、んーと、分からないです!!私記憶無いですし!!』


…とても苦しい!!言い訳が思いつかないよ!!…


『ほら私天才児だしぃ?みたいなー!!アハハハハハ!!!』

「確かにラキュにゃんは凄いにゃ」

「僕シスターから聞きましたよ、全属性の精霊を聖杯から出したって…」

『確かにそう言った意味じゃ天才だ…》


…あれ、もしかしてこれ丸め込めそう?ならば出鱈目で誤魔化す!!…


『きっと記憶を失う前のわたし(ラキュア)が仕舞ったんですよ』

「んー…」

「にゃー…」

《ふむ…》


…何ですかその 審議中 みたいな間…


『それしか考えられません!!』

《考えても仕方ないのだろうな、本人が知らないと言うのだから…》

『そうですそうです!!』


…なんか話がまとまったよ?私って話術士にたけた天才幼女なのかな!!…


「それなら鎌も仕舞えるって事ですよね」

「そうだにゃ、これで安心にゃ」


…そっか!!それなら仕舞うしかない!!…


魔蔵空間(ストレージ)


…なんで…


『仕舞えないです』


《積んだな》

「積みましたね」

「積んだにゃぁ」

『諦めるの早くないですか!?』

《どうせそれ手放す気ないだろ…》

「こんな危ないもの放置する訳にも行きませんし」

「それにその大鎌…ティルミアがラキュアを護るために使ってた鎌だにゃ…」


すると私を含む三人が え? と言う様な顔をしていた。


《ソマリ今何て言った?》

「あれれ?言って無かったかにゃ?」

「聞いてませんよ!!」

『こ、この鎌ってお母様の形見って事なの!?』

「そうなるのかにゃ…」

《余計に手放せなくなる理由が出来てしまったな…》



私達は潜り抜ける馬車を見ながら どうするか で固まって居たのであった。

『皆この大鎌も持てないなんて…それでも大人なのかしら?ねぇ今どんな気持ち?』


「また始まりましたよ」

「こりないにゃ…」

《良いから無視しとけよ。ああ言う相手にはそれが薬なんだからな》


その後ラキュアは、生意気が過ぎて口を聞いてもらえず、悲しみの余り謝罪を乞うたのであった。


『…ごめ"んなだい"もうじまぜん…』

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