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5話:寝る事は全てを誤魔化す


私達は歩き続け街道に出る事が出来た。しかしここに来て気付いてしまった。

暗い…そして…


『~ギュルルル~』


お腹が空いてしまったのだ。


《おや、ラキュアお腹が好いたのか》

『えへへ…//』

「か、可愛いにゃ…」

《た、食べちゃいたい…》


「~ギュルルル~」


《おや、ソマリもかい?》

「ち、違うにゃ!!」


「えへへ…//」


『…』

「…」


《おいカイン、次それ言ったらブッコロだからな?覚悟しとけ》


「ひ、酷いですよ~!!」

「今のはカインが悪いにゃ…」

『それよりお腹すいた~ペコペコだよぉー』

《もう日がくれてるしご飯食べて野営にしようか》


『わーい!!』「にゃーい!!」「…」


『所で誰が食べ物持ってるんですか?』


『…』

「…」

《…》

「…」

『えぇ…』

「メイにゃん魔蔵空間(ストレージ)無いのかにゃ?」

《使える訳が無かろう、私は純血のエルフだぞ、寧ろソマリの方が出せるであろう》

「にゃにゃにゃ!!アタシじゃこれっぽっちも出せないにゃ…ストレージ!!」ぽん

「ソマリさん、何ですかそれ?何かの種ですかね?」

「違うにゃ!!これはレオーネ族に伝わる伝説の一品にゃぁ!!」


そう言ってソマリが匂いを嗅ぎだし体をクネクネしだした。

…伝説って、それ只のマタタビだよね…


《何をしてるソマリ…》

メイビスが若干退いている…無理もない…猫の覚醒剤だし…

「これはにゃ…こうして…こうして…むはぁ~♪ってするものにゃ」

《ふざけてるのか!?》

「ふざけてないにゃ!!」

《何て事だ…もういい、それ以外をだせ》

「ないにゃ」

《はぁ!?本気か?》

「本気にゃ!!しかもこれしか出せないにゃ!!」

《ゴミ猫だな貴様は!!》

「そもそも使えないエルフに言われたく無いにゃー!!!」

「ソマリさん!!出せるだけでも凄いですよ!!僕尊敬します」

《あのなぁ…要するに飯無しな訳だな》

「そうなるにゃ」

『えぇぇぇ!!?』


何と無計画な旅路だ…私最初のピンチはご飯無しの歩き旅なの!!?

はぁ今後は私もストレージ出して食事をぶっこむべきね…出せるかな…



「…【魔蔵空間(ストレージ)…】」



『そんな…』


…死神様どういう事ですか!!ホラ吹き許すマジ!!…


《ラキュア、今ストレージ唱えたのかな?》

『はい…出来ると思ったんです…』

《まぁその年じゃ普通は無理だろうね…》

『えぇ…何で?』

《魔力と魔力の器が足りないと駄目らしい…私はエルフだからその辺の感覚は分からないけどね》

魔力に器…それに近い事を死神から聞いたような…

『何故エルフはダメなんでしょうか?ソマリが出来てメイビスが出来ないなんて可笑しいです!!』

「にゃにゃ!!それはアタシを遠回しにバカにしてるのかにゃ!!ラキュにゃんにはお仕置きにゃ!」コショコショー

『ち、ちがうよ!!やや止めて~!!』

《エルフが、じゃなくて、勇者が使えるスキルなんだよ…》


…はぁはぁ…って、え!?

勇者が…使えるスキル!!?それはつまり?…


『ソマリは勇者なの?』

「んにゃ、アタシは違うにゃ…」


…あれれ、ソマリが落ち込んだ…私は墓穴ほったかも…


「正確には勇者の血が流れているか、どうか。と言う話ですよラキュアさん。僕が出せないのは勇者の先祖、家系で無いから何ですよ。ですから基本的に殆どの人は使えません」

『じゃぁソマリは勇者の先祖か家系の生まれって事』

「……まぁそうなるにゃ…」

《言っておくがラキュア、君もその一人だよ。だが混血であれば有るほど血が薄くなり能力開花がし難くなるんだ。先祖の血を引いて様が能力を確実に得られる訳では無い》

『難しいです…』

『そうだったね…君は読み込みが早いからな、つい忘れてしまう。ラキュアはまだ幼い、だが開花の可能はある。今は己を鍛えなさい』


~ギュルルルル~

私の空気を気読まない腹の虫が響き渡っていた。


『お腹すきました…』


《…そうだな、今日はもう暗い。明日、狩りでもしようか》

「そうですね、では見張りは三人で回しますからラキュアさんは先にお休みに成られてください」

《そうだな、起きてても余計にお腹すくだけだ》

『そんな…い、いいんですか?私だけなんて…』


…この日本人魂が叫んでるよ…遠慮をしろと…轟叫んでるよ~…


『やっぱりそんなこと』

「ラキュア…君はまだ5歳なのだぞ…そんなんだから私達が麻痺しちゃうのだよ…」


…ため息が聞こえた気がしました。子供らしくしろって事ですよね…


《ではお言葉に甘えたいと思います!》

「にゃらアタシが子守唄歌うにゃ!!」

ガシッ

《行かせないぞ?一緒に寝るつもりなのが見え見えだよ》

「ラキュアさんが眠るまで先に見張りでもさせましょうメイビス様」

「にゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


小さな体には堪えてたのだろ。ラキュアの意識はすんなりと沈んで行ってしまった。


「メイビス様。良いのですか?そこで終らせて」

《お腹がすいて食べ物もないのだ。切りも良いし仕方が無いよ。それに今のラキュアに無理に詰め込ませる必要は無いさ。生きる為の目標を見つけて貰わないとラキュアはきっと魔王になってしまう》





「彼女は殆ど記憶が無いのですよね?」

《…あぁ。分かるのは言葉と文字位だ。それで居て理解力が子供のソレではない。記憶が無いのは良かったのかも知れないな。これ以上を知れば、この小さな器で復讐心に駈られ生きるか、若しくは後を追いかけ、自ら命を断つか》

「…そんな事はさせません」

《そうだな…カイン、私は当分、力にならん。頼りにしてるよ、守ってやってくれ》

「勿論です。メイビス様」


二人も眠る。猫をのこして。



「ラ~キュにゃんのね~がお~♪」ガシッ

「なにするにゃ」シュル

「何故ロープにゃんか」…んんー!?

《さて交代だ》…んーーーーーーーーー!!!!

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