表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界の黄昏に愛する人と  作者: 白紙撤回
第八章  美沙(夢)
66/90

8 - 3

 

 

 

     *     *     *

 

 

 

 ホテルが入っている建物は、新幹線の駅の周りに建ち並ぶ一群のビルの中で、駅に一番近い便利な立地だ。

 駐車場は地下にあるが、陽祐は一階の玄関口の前に車を横付けした。誰の迷惑になるわけでもない。

 玄関は、よく見ると左右二つに分かれている。

 左手の玄関は明かりが消えていて、どうやらオフィスフロアの入口らしい。

 午前一時の時点では閉館していたということだろう。

 右手はホテルの玄関で、明かりはともっているが、当然ながらベルボーイはいない。

 二人でバッグを手に、ホテルの玄関をくぐった。

 一階のエントランスはエレベーターホールの役割しかないようで、あまり広くない。

 エレベーターに乗り込み、ロビーのある二十六階のボタンを押す。

 それより上の客室階へは、二十六階でエレベーターを乗り換えるようだ。

 二十五階から下のオフィスフロアのボタンはない。ホテルへの直通エレベーターなのだろう。

 やがて二十六階に着き、エレベーターのドアが開くと、写真で見たロビーが広がっていた。

 

「わあ……」

 

 美沙は声を上げる。

 吹き抜けの大空間だった。天井はガラス張りで、青空が望める。

 各階のロビーに面した側は廊下のようで、吹き抜けの空間とはガラス窓で仕切られている。

 客室はその廊下を取り巻いて配置されているはずだ。

 ロビーの中央はレストラン兼カフェである。

 エレベーターホールからそちらへは、水中照明で彩られた池を越えて、ガラス張りの橋を渡って行く。

 レストランの厨房もガラス張りで、調理風景を眺めながら料理を味わえるようになっている。

 もちろん、いまは無人である。

 レストランの隅にはバーカウンターがあり、背後の棚にグラスや洋酒のボトルが大量に収められている。

 高級ホテルとはこういうものかと、陽祐は感心した。

 高校生の日常生活とは縁遠い場所だ。

 

「ごはんはロビーで食べようね。いつも以上においしいはずだよ」

 

 美沙が言って、陽祐は笑い、

 

「オリジナルカクテル作りにも挑戦してみようぜ」

 

 その前に、まずは今晩泊まる部屋を決めなければ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ