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世界の黄昏に愛する人と  作者: 白紙撤回
第七章  夏花(真)
58/90

7 - 13

 

 

 

     *     *     *

 

 

 

 十月の半ば。

 いつものカラオケ屋に現れた夏花は、耳にピアスをつけていた。

 陽祐は驚き、

 

「おまえ……その耳?」

「シールピアスですよぉ、可愛いでしょ?」

「シールなのか、それ?」

「ピアスを専用のシールで貼りつけてるんですよぉ。ピアス穴を開けるのも怖かったし、重宝しますよぉ」

「シールですぐに外せるんだったら、学校の服装検査も大丈夫だろうけど……」

 

 眉をしかめる陽祐に、夏花は小首をかしげ、

 

「陽祐センパイ、こういうの嫌いでした?」

「そんなことねーけど、そういうシールがあるなんて知らねーから、ちょっと驚いた」

 

 陽祐は言って、あわてて言い添える。

 

「でも……うん、可愛いと思うよ……」

「そうですかぁ? よかったぁ♪ 友達と一緒に可愛いの選んでみたんですよぉ♪」

 

 褒められた夏花は、嬉しそうだった。

 本音のところ、陽祐としては、夏花が背伸びしすぎているように思えてしまったのだけど。


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