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十月の半ば。
いつものカラオケ屋に現れた夏花は、耳にピアスをつけていた。
陽祐は驚き、
「おまえ……その耳?」
「シールピアスですよぉ、可愛いでしょ?」
「シールなのか、それ?」
「ピアスを専用のシールで貼りつけてるんですよぉ。ピアス穴を開けるのも怖かったし、重宝しますよぉ」
「シールですぐに外せるんだったら、学校の服装検査も大丈夫だろうけど……」
眉をしかめる陽祐に、夏花は小首をかしげ、
「陽祐センパイ、こういうの嫌いでした?」
「そんなことねーけど、そういうシールがあるなんて知らねーから、ちょっと驚いた」
陽祐は言って、あわてて言い添える。
「でも……うん、可愛いと思うよ……」
「そうですかぁ? よかったぁ♪ 友達と一緒に可愛いの選んでみたんですよぉ♪」
褒められた夏花は、嬉しそうだった。
本音のところ、陽祐としては、夏花が背伸びしすぎているように思えてしまったのだけど。




